マスターのひとりごと
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2007/09/17(月) 川中美幸
母が好きな演歌歌手。
今日はこの人が近所の文化センターに昼夜二回の公演に来た。
これは郵便局が主催しているコンサートで毎年、紅白歌合戦にも名を連ねるような大物が来ている。
俺も何回か見に行っているが今日の川中美幸は今までの歌手の中で最高に良かった。
おしゃべりも面白く観客の気をそらさない。
会場は終始爆笑の渦だった。
そして歌詞の発音が正しい。
これはプロでもいい加減な場合がままある。
発音が不明瞭であると知っている歌はともかく知らない歌を歌い始めると俄然歌詞が聞き取りにくくなるのだ。
テレビでは画面の下方に歌詞がテロップで流れるので聞き取れないという事はないがライブの場合はてきめんだ。
川中美幸の場合は例え知らない歌であっても歌詞の細部まで聞き取れた。
という事は正しい発音で声もしっかり出ていたという事であろう。
毎回この郵便局のコンサートで思う事なのだが席が全て自由のため席取りに人々が狂奔する事の凄さだ。
朝の10時に引換券持参で好きな席を取る事が出来るのだが前の晩から泊まり込みで並んでいる人がいるのだ。
それも長蛇の列をなすほどに。
戦後の配給時代ならいざ知らずこの21世紀の日本においてである。
母もそのご多分にもれず今朝の3時から友人とならんで良い席を確保した人のひとりだ。
コンサートの合間に席取りの待ち時間に知り合いになった人と挨拶を交わしている光景がそこかしこでみうけられるのも微笑ましい。
このコンサートの最大の憩いはひょっとしたら川中美幸ではなくそのならんで待つという行為そのものではないかといい演歌をききながらふと思った俺である。


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