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2006/08/07(月)
種親選びの重要な条件!
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新成虫のサイズ測定をしているが、一向に終りが見えない。最初は楽しいのだが、だんだん面倒になってくるよ。販売コンテンツをなんとなくつくっては見たのだが、肝心の生体の準備まで追いつかない。今月後半は灯火採集に数回行く予定なので、9月になっちゃうな。
まずは、80mmアップの個体を気になる虫にアップしました。1頭残念ながら☆になってしまったので、80mmアップは合計20頭となりました。80mm以下でも77〜79mm台は沢山いますし、同じ♀から飼育した幼虫の数も違うので、一概には言えませんが簡単に結果をまとめました。以下は80mmアップだけの考察です。☆個体や羽化不全個体もあわせれば、実際にはもっといますが、それはカウントしないことにします。
1、血統別にみると久留米以外は川西が唯一、1頭80mmアップが出ました。久留米は19頭も出ていることになります。
2、サイズ別にみると、
80mm台は 13頭 81mm台は 4頭 82mm台は 1頭 83mm台は 2頭
3、我が家で採卵した久留米♀からの同血統♀別でみると80mmアップは
2番血統 1頭 3番血統 11頭 4番血統 2頭 5番血統 2頭 9番血統 2頭
4、久留米82.5mm血統と79.5mm血統の80アップの数は
82.5mm血統 16頭 79.5mm血統 2頭
項目1の血統による、大型の出現率の違いは歴然で、分かりきってはいましたが、大型は大型血統から出すのが一番早道で、実績がない血統から1頭出すのは至難の技です。そういう意味では川西の1頭は久留米の1頭とは重みが違いますね。
項目2も予想通り、大きくなるにしたがって大型血統でもほとんど出てこないレベルになってきます。83mmが2頭も出たのは私にとっては快挙でした。☆にならなければもう1頭いただけに残念ではあります。こうなってくると久留米は80mmは当たり前のように見えますが、そうではありません。
項目3は上記項目2の続きになりますが、80mmが当たり前のようにでてきたのは、3番血統だけで、他の血統は1〜2頭です。この部分が昨年から私が一番知りたかったことで、それが実現できたのが本当にうれしいです。2番4番はインライン、5番9番はアウトラインなのでインアウトの違いはそう大きくありませんでしたが、3番は血統的背景が凄いです。現ギネス84.3mmの兄弟なんですね。♀サイズにそう大きな違いはありませんので、やはり血です。久留米という大型血統だけで枠をくくるのもいいのですが、それをさらに厳選した血統というのは、物凄いパワーです。
項目4は種親♂サイズによる羽化サイズの違いですが、これは3番血統を抜かしても明らかに大きい個体の方が大きくなってきました。
上記数値では分からない項目として80mmアップの頭幅です。種親の久留米82.5mmは比較的大型にしては頭幅がある個体でしたが、それを種親にした場合、それが子供にも遺伝しました。特に3番4番血統は80mmアップしても頭幅が28mm中盤ぐらいまである個体も出てきています。大型個体で頭幅がある個体は手に取ると凄い迫力です。頭幅は同サイズで1mmぐらいの開きがあり、兄弟とは思えないぐらい違ってきています。
まとめると、血統は大型を目指す上で非常に大事な要素であるが、その血統の中からさらに厳選した血統に的を絞ることにより、80mmが当たり前になる血統に変化する。また、当たり前にするためには種親オスサイズも重要な要素になってくる。♂個体の頭幅は遺伝するので、より頭幅がある個体の方が、迫力のある個体が出る確率が高くなる。
我が家で言うと久留米の3番血統で頭幅のある大型♂個体、これは種親にしたら非常にいい個体が次世代に残せる気がしてならない。いまから、来年が本当に楽しみだよ。
ふう〜。 まとめてみると、簡単なものだが、このデータを出すのにはこの1年のブリードに賭けた情熱と、種親やデータ集め、情報集め、友人や松野さんの協力、そして妻の協力など非常に時間とコストがかかってしまった。私の能力では300頭をきっちり管理していくのは非常に大変であって、この80mmアップ20頭という数も、そう簡単には出てこないだろう。そういう意味では非常に充実したブリードができたと思う。 趣味の世界もこだわりを持って、継続していくと凄い結果が待っていることが分かった。このHPを拝見してくれている方は、幸い大型好きな方が多いので、ぜひともこの久留米で大型を目指してもらいたいものだ。多くは出せないが、おそらく気になっていると思う3番血統も、私以外の人にも飼育してもらうことにしようと思う。できれば、途中結果も分かるようにしてみたいが、私一人じゃもう管理できなくなるよなあ。
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