メルリンカートの気まぐれ日記
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2011/09/07(水) ビン交換のタイミング
朝から湿度も低く秋を感じましたな。
せみの声はつくつくぼうしに変わり、夜は虫の鳴き声が響きます。食欲の秋、これ以上太らないようにしないと(笑)

メルクワショップに生体を追加しました。興味のあるかたはご覧ください。

http://merlinkart.cart.fc2.com


さて、そろそろビン交換で2本目へ交換されている方も増えてきました。販売した個体からの状況をいただくものですから、今シーズンの状況が、少しずつですが見えてきますね。
画像は今日撮ったオオクワの菌糸ビンの状態です。久留米がメインですが自己採集したオオクワからの累代ものも多くいます。この中で、食痕が多い個体と少ない個体がいますが、この違いは何か!
雌雄の違い!
ビン投入からの時間の経過による違い。これは容易に考えられますね。
他にはビン投入時の形態の違い、初令と2令では成長著しい3令初期になるまでの時間が違います。
温度、これも関係しますが、我が家の場合は同じ部屋で扇風機で温度を上下差が無い様にしてますので条件はほとんど変わりません。
血統、これは差がでます。意外にも自己採集したオオクワからの累代もの、簡単に言えば大型血統よりそうでない血統のほうが、食痕が多くでてきます。これは加令するまでのスピードの違いや自身の餌場となる環境を作る力の違いによるものだと考えてます。
他にも菌糸ビンなど、条件は様々あります。
特に3令になってから暴れたような状態になることがありますが、これは本当に暴れているんでしょうか。

中々見ることができませんが、ワイルドのオオクワガタ、材の中に卵を産みますが、自然界の巨大な木を相手にしていますので、産む場所は材の表面に近いところです。
産卵木のような細い材ではないので、中心部までは産みに潜りません。
中央部が朽ちていると中産みとか、条件が様々ありますが今回の話では論点から反れるので置いておきます。

この材の表面に近いところで孵化した幼虫は2令までは、産卵された場所からそれほど食痕は広がっていかないことが多いです。
ここから3令になると、材の中心部へと向かっていく個体が多いです。これは身を守るための手段と餌を独占できるなど様々な利点があるためと考えていますが、実際に天然オオクワもいい場所に辿り着くと居食いをします。このような個体は大きいことが多いですね。

ワイルドオオクワの生態が本来のオオクワの姿ですから、これが菌糸ビンの中ではどうか!?
自然界の木に比べるとあまりに狭い環境なので、3令になると中心部へと向かっていくというよりは、ビンの中をグルグル回ります。その後個体によっては居食いを始めます。
動き回ったことにより、菌糸は弱ります。幼虫をビン投入してから2ヶ月は経過していることもあり、古くなった菌の再生力は弱く見た目が茶色い、培地だけの状態に見えます。ここから大型血統などは居食いできる環境を作ることが多いです。そしてそのまま巨大化し暴れているように見える食痕が多く見える状態でも、ビン交換をすると巨大な幼虫がでてくることがあります。

私はビン交換の時期をビン投入からの日数では管理していません。おおよそビン交換の時期は決めてあるのですが、それがたまたま90日後であったりすることはあるかもしれません。
ではどうやって決めているかというと、上記のように暴れているようで居食いしている個体は後回しにし、いい環境を作れず暴れていると考えられる個体を先に行います。これは意識しながらビン交換していけば、感覚を覚えると思います。ほとんど食痕も出ず居食いしているのは、後回しでもいいでしょう。
私の飼育数は例年大体200から300ぐらいですが、これだけの本数のビン交換は時間がかかります。一気にはできませんから、状況を見て、先に行う個体と後回しとを見た目で判断します。
また、これだけの数を逐一個体に合わせて菌糸ビンを用意してビン交換をすることは難しいですから、こちらの都合に幼虫をあわせてしまいます。
ブリーダーの都合にあわせる利点は多く、温度を変化させるタイミングや次の交換時期などを管理しやすくさせます。アベレージサイズをあげるためには、細かいことの積み上げが効果的です。
言うのは簡単ですが実際には、そんなにうまく管理はできないと思います。今回は理想的なものを書いてみましたが、実際には判断ミスは出て当然だと思います。経験値があがればミスは少なくなる、これぞブリーダーの腕ではないでしょうか。
このようなことを以前書いたことがあり、その際ビン交換の時期をブリーダーの都合に合わせると、暴れ個体はすぐに蛹化するのではないかと質問をうけたことがあります。
これは私の環境ではありますが、昼間30℃ぐらいになるような高温環境下になっても国産オオクワの場合は冬を感じる温度ショックがないと蛹化が促進されませんでした。
ただ、これは私の管理方法ですので、あくまでも参考程度にしていただければ嬉しいです。
このようなビン交換の傾向は、失敗をしないといいタイミングは見えてきません。自己責任でいろいろ試すと面白いですね。


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