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2012/12/26(水)
久しぶりの採集記
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一昨日ぐらいから寒波の影響で寒いですね。積雪量も凄いようで、北国の方は大変でしょうね。 ここ浜松は雪は降らないのですが、西風が強いです。ロードバイクで通勤すると、風で体温がどんどん奪われます。 今年はハンドルカバーを導入してみたところ、抜群にあったかい。でも、グローブみたいでもの凄くカッコ悪い(笑) http://www.worldcycle.co.jp/item/67330.html
さて、久しぶりに採集記を書きました。 朝4時に我が家にマスコさんが到着し山梨へ向け出発。 今年は山梨にもう雪が積もっているらしい。例年12月はそんなことはないんだが今日はどうだろうか。 静岡県から山梨県へと入りしばらくすると、日陰にはうっすら雪が積もっていた。昨年の北陸方面に比べればぜんぜん問題ない、これなら山に入れる。良かったと一安心。 新東名のおかげで7時半にはポイントに到着した。ここは3年前にマスコさんと来た場所。マスコさんはこの時初めてオオクワ採集に来たのでもう3年も経過したんだな。早いものだ。 ここでは以前オオクワをゲットしたので、そろそろどうかなと思い台木林を登っていく。結構坂がきつく息が上がるのが早い。周りの様子を見ながら歩いていくと、これはと思える部分枯れ材があった。早速脚立を使い木を登り確認してみると、ん〜コクワが1匹。まあ、いきなりは出ないですね。このあと何本かチェックするも手ごたえゼロ。かなりいい立ち枯れも確認したのだが、居ないですね。 オオクワというのは本当不思議だ。以前採れたということは種親が何処かにはまだ居るはずなのだが、数年経過し、そこに産卵しそうな木が何本かあれば何らかの痕跡ぐらいは見つかりそうなものだが、何もないことが多い。採集圧が強い山梨だからというのもあるかもしれないが、誰にも確認されていない木であっても同様に痕跡が何もない。でも、さらに何年もするとまた居たりする。こう考えるとオオクワガタが居そうな雰囲気、産卵しそうな木、樹液であったり風通しであったり、日当たりであったりと、経験から感じることで、ここはと思える場所を見つけておくことが、将来的に新規ポイントでのゲットになるのだろう。 現に山梨県ではない、採集例があるのかわからない場所に行ったときは、この経験が活きてきたときもあった。ただ、このような採集方法だと私の腕では1シーズン1ポイントでオオクワが見つかるかどうかだが。 脱線したので採集記に戻ろう。1ポイント目は肩透かしを喰らったので2ポイント目へと向かう。この台木林は残念ながらいい朽木がない。台木を見ながらひたすら歩いて気になる木を探すのだが、雰囲気の良い場所はそうそうない。 あっという間にお昼近くになってしまった。早めのお昼にしようと、みそチャーシュー麺で体を温める。
お腹いっぱいで午後もレッツゴーとなるはずだったんだが、眠くなってきた(汗) そのまま本日3ポイント目へと到着。脚立を担いで立ち枯れを確認していくが、コクワが少し出てくるだけである。しかしこのコクワ、倒木から立ち枯れと何処にでも出現する。 さらに奥に進むと高さ5mの立ち枯れが出現。気になる部分は2箇所、上部と中腹部にある洞のような部分。脚立を立てて中腹部にはちょうど手が届くぞ!まずは産卵痕をじっくり確認するのだが……無いね。表面はカチカチでとても歯が立たない。それじゃあとサイドを確認すると、ギッシリと詰まった小指ぐらいの太さの食痕が出現した。もう顔はにやけてきてしまった。
一度地上に降りてデジカメを手に取りまずは食痕の写真を撮る。近くにいたマスコさんにも確認してもらう。まだまだ時間があるのでゆっくり楽しめるぞ! 食痕を下へと追いかけていくと途中で何本か食痕が交わる。何頭かいるようだ。居食いしている部分になると食痕が丸い塊になり、粒子が粉々になる。大型血統の幼虫でよく見るまさに居食い状態の食痕だ!そのあと食痕は急に太くなる。親指より太い食痕どうやら終令になったようだ。こんなことを考えながらこの先に居るであろう大物に興奮がさらに増してくる。食痕はまっすぐに下に向かうわけでもなく、複数交わるので相手を傷つけないようにするには、考えながら慎重に追いかける必要がある。時間がかかるのがもどかしくも感じるのだが、ここはじっくり楽しむことが大事だと、休憩を多く取りながらじっくりとやっていくと私の場合はいいようだ。 まさに王道食痕、1m以上追いかけたところで、大きな穴が開いた。そこに見えるのは明らかに頭の大きな終令。久しぶりに、見てすぐにオスと分かる大物だったので、もううれしくてたまらない。じっくりと主を取り出し、手にしたオオクワガタを観察する。このひと時は本当いいものですね。 ここでマスコさんに交代して交わる食痕をひとつずつ潰しながら、新たな主を追いかけていくと、今度はすぐにオオクワが現れた。こいつも先ほどでもないが頭部が大きいオスであった。この2頭は頭幅11.3mmと11.1mmだった。 ここで私に交代して下ばかり確認していたので上に伸びている食痕を追いかけていくと、どうやら5mほどの高さにある上部から下へと進んできた食痕であることが分かった。 オスが終令の場合はメスは成長が早いので成虫になっていることが多い。材の容量からして、まだ相当居るであろう。そこでマスコさんと話をして、ここで止めることにした。大物のお土産が一人1頭お持ち帰りできれば十分であった。
この材の確認に相当時間がかかってしまい、撤収となりました。久しぶりに王道食痕を追いかける楽しい採集、マスコさんどうもありがとうございました。
写真は始めに見つけた食痕と採れたオオクワです。 天然の終令は大型血統の幼虫のように長さはありません。頭幅があっても体は寸詰まりな感じです。頭幅が11.3mmもあった大型個体でも体重は13gしかありませんでした。羽化予想サイズは天然では大型なんですが60mm台でしょうか。でも、手にしたものだけが分かる魅力はつきません。何ででしょうね。86mmオーバーを手のひらに載せてもこの魅力はあせません。
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