メルリンカートの気まぐれ日記
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2014/11/21(金) 縦横無尽に走る食痕
先日BS朝日で動物カメラマンの特集をやっていたのですが、好きなことをやってるっていいですね。
生活は決して楽には見えませんでしたが、ロマンですね。野生動物の生態調査なんて楽しそう。オオクワ採集に似ている部分があって共感を持てました。天然オオクワの交尾や産卵シーンなんてまず写真撮れないでしょうね。

さて、先週土日に行ってきた採集記です。
Y氏が早朝我が家に来て現地へと向かいました。Y氏とは雨にやられて採集ができなかった夏の灯火採集で約800kmと遠く離れた地、岩手県で飲んで以来です(笑)
オフシーズンに私は足も使って調べておいた場所があるのでそこへと向かいます。
普段はなかなか見つからない雰囲気の良い雑木林ですが、下調べのおかげか(笑)すぐにいいところが見つかりました。
早速入っていくとコナラを中心に外からは分からないような空間がある雑木林でした。クワガタに限らず、うっそうとしたところや、下草がぼうぼうのところは虫気は少ないことが多いです。
気になる材を確認していくと、どぶとい食痕が現れました。その食痕は地中へと向かい、さらに追いかけていくと、でかめ幼虫が……。いきなり来たかと思いましたが、ぽっこりした穴から見えた頭部は丸みがあり、直ぐに本命でないことが分かってしまいました。
今シーズンの一発目はコクワでなく、ノコのオスからのスタートです。その後も虫気はありコクワは見るんだが本命は結局見つからず。
ここを中心に車を走らせ、雰囲気がいいところを歩きと、ひたすら繰り返すが中々思うような雑木林はない。
あっという間にお昼になりラーメンを食べ直ぐに午後の部へ出発した。いろいろ考えて朝一のポイント近くを更に調べていくと、やはりこちらはいい材がポツリポツリある。
ただ今回攻めている場所はオオクワがいるかはわからない。当然誰も来ていないので、確認する材はたくさんある。
だが生息していることを確認する採集は正直なところ、オオクワが出なければ出ないほど、自分の心の弱さが現れる。
晴れ予報から突然曇りだし、雨も降ってきた。シーズン一発目にしては厳しい場所に来てしまった。いろいろ考えて、昨シーズンマスコさんと最後に見つけたポイントまで大きく移動することにした。ここは本当に最後の最後に見つけたのだが時間的に厳しかったので、次のシーズンへと持ち越しになった場所。
Y氏はこの地は遠方になるので、来れる回数が少ないが、もう何年も前からともにこの地方の探索を一緒に続けている。このポイントは皆でシラミ潰しのように探索したおかげでたどりつけている場所である。
ポイントを増やすのは数年単位で時間が掛かる。逆に言えば教えてもらえば数年単位の時間が短縮されるわけだ。

雑木林への入り口からして雰囲気がいい場所なのだが中に入ると、コナラ、エノキ、クヌギ、それに竹が混在しており、ぽっかりとした空間が存在している。
入っていきなり立ち枯れが目に入った。コナラで胴回りは40cmぐらいだろうか、キノコは生えておらず2.5mぐらいのところで幹が折れている。キノコが生えていないといっても、子実体が見つからない だけで実際には菌糸がはびこり朽ちている。

今日一番のこれはという材であったので、遠方から来たY氏に先に確認してもらおう。後ろで見ていると直ぐに食痕が現れた、その食痕は小指ぐらいの太さであり、長さは見えている部分で20cmはある。しかも中心に向かっており、材は白枯れで硬めである。
”どうかな?”と聞かれたので、すぐさま”来たかも!?”と返す。
内心では高い確率で来たと感じていたが、オオクワが生息しているか分からない場所では、なかなか確信は持てない。
その食痕を追いかけると、今度は荒めのぶっとい食痕に変わった。この瞬間に答えはほぼ確信に変わった。
食痕は縦横無尽に走っており食痕が詰まりだした、この中に終令が複数居ることを想像するのは容易だった 。Y氏はこのような状況は初めてだったようで、ものすごく感動していた。
うち1本の食痕を追いかけていくと、大きな穴があいた。中の幼虫をY氏が確認して、そのあと私が確認する。

どうかなと声を掛けられたあと確信が持てたときにはこう返す、黙って握手である。
やった本当に嬉しい。何年もの時間がかかっているだけに、握手は何度もしてしまった。
この個体は20gクラスの野外では超大型個体で頭幅は11.6mmと強烈であった。
ここから交代させてもらい、次々と終令のオオクワが出てくる。貴重な産地のオオクワであるので、慎重に採り出しているとあっという間に辺りは真っ暗になり、続きは次の日に持ち越しとなった。


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