メルリンカートの気まぐれ日記
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2014/04/16(水) 血統作り第2段階!!
新たなシーズンが始まりペアリングをしていますが、血統作りも自分の中では第2段階に入っています。
2009年の10番血統86.1mmは、2つの系統である長さがでる系統と還元率の良い系統を交配しました。これがようやく血統として考えてよいと思えるようになってきました。
その後の実績として、その次世代も86.6mmが羽化し、自分以外の方からも85mmオーバーの報告を多数いただきました。こうなると、血統と呼んでもいいのかなとも考えています。1頭だけ飛びぬけた場合はこうはなりません。
現在ブリードしている血統は熟成されてきており、その結果としてインブリードをすると、結果がおもわしくなかったり、羽化不全が多発したりと、近交弱勢が顕著に現れる場合があります。ただ、その中で突出した個体が羽化することもあります。
ワイルド個体をインブリードしても、累代が浅いうちは、このような状態になったことはないです。
これは劣性遺伝子がホモ接合し対立遺伝子として優勢の中に埋もれていたものが、現れることでそうなったのではないかと想像しています。
想像の世界ではありますが、明らかにワイルドからの累代個体とは成果の出方が異なります。

雌雄の組み合わせを考える中で、自分は以前からオスのサイズが重要だと考えて累代をしてきました。それは大型になる遺伝子がすでに形として現れており見た目で判断ができます。
例えばメスの55mmと50mmの別血統を用意し同じオスと交配します。55mmの兄弟オスは82mmが最大サイズ、50mmは同85mmであったとします。結果は単純ではないのですが、この場合は50mmのほうが、大きなオスが羽化してくる可能性は高いです。メスサイズの影響が無いとは思いませんが、オスのサイズを考慮するほうが分かりやすいと考えています。
ただ、これは今までやってきた血統作りのやり方の結果論です。

以前と大きく異なるのは長期に渡って累代を続けてきた結果、血統背景がわかります。素性が十分わかっている個体が多くいますので、これを利用しない手はないです。

犬の血統作りに戻し交配があります。これは優良な種親から生まれた子供をその親と交配します。こうすると75%がその親の血を引き継ぎます。犬は寿命が長いので、これを何世代も繰り返し、優れた犬、チャンピオン犬を安定して作り出すときなどに行うそうです。この場合インブリードのような近交弱勢は現れにくいそうです。
オオクワはクワガタの中では寿命は長いですが、それでも5年ぐらいで寿命が尽きます。種親として使える期間は、それほど長くないと考えられるので早期羽化をさせれば1世代ぐらいは戻し交配ができます。私は試したことがまだないのですが、最近は早期羽化をさせる方が増えていますね。
血統背景があるからこそ、戻し交配は意味を成すわけですから、これは血統背景が何世代も追える現在の状況を考慮すると理に適っています。
うまくいくかわかりませんが、今年86.6mmと87.2mmの兄弟メスから得られた子供を早期羽化させました。といっても羽化は2月下旬ですのであまり早くはないんですがね。このメスは86.6mmに戻し交配をする予定です。
戻し交配は優れた親の血を受け継いだ個体を安定して羽化させることが目的になりますが、新たに血統として作り出せるわけではないです。これで結果が出たところで、過去の自分がやってきたことが良かったとしかならないです。これでは、私的には大型血統を作ってるとは言い難いです。
狙いはその先にあります。例えば85や86mmのオスが安定的に羽化すれば、その種親を使って他の系統のメスを用意したり、今後羽化してくる個体に期待ができる個体が羽化すれば、これを交配できます。
他にも、これはすでに今年羽化してくる個体で実行していることですが、種親の雌雄の血統番号が逆の血統番号で交配した場合はどうなるのか。具体的には2009年の1番血統は種親血統番号が10 X 11 2009年10番血統は同11 X 10遺伝的には近いがインブリードとは違う。
そして今年の交配予定はもう少し複雑です。2011年の10番86.6oを2年連続で種親にしましたが、この種親は2009年10番86.1oです。2012年の7番も種親も同じく86.1oです。交配したメスが違う異母兄弟です。異母兄弟との交配は過去行ったことがありますが、この異母は表年と裏年の個体であり、両個体ともギネスの血が混ざってはいるが、血量が違います。今年はまだ産卵させていないので、これがうまくいくかもわかりません。これを見据えて数年前から考えてはいました。

ややこしくなってきましたが、上記は一例です。いろいろ悩んでも実際には雌雄の組み合わせに当たりハズレがあり、個体差があります。そして、血統背景を見極めるには、飼育を安定させる飼育技術が必要になってきます。
それに、様々なことを想定して飼育しても、うまくいく個体は本当に少なく、狭い道をくぐりぬけていかないとなりません。
近交弱勢で羽化した突出した個体を安定した血統にもっていくには、それこそ交配のやり方を様子を見ながら何世代かしないと結果として現れないかもしれません。
この10数年、色々考えながらここまでの成果になりましたが、表題の血統作り第2段階、皆さんも同じような考えで次世代を見据えている方もいるでしょう。
過去にも何度か書いていますが、このような難関を抜けて見事90oの久留米血統を羽化させることができたら、じっくりとお話をしてみたい。おそらくこれを貫いて出来た人にしかわからない世界があるはずです。
あと10年後ぐらいかなあ。ずいぶん先になると思いますが、楽しみにしています。


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