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2016/03/13(日)
奇跡の1頭
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この年度末の時期仕事に追われて、体調崩しました。 出張してトイレも行けん、飲み食いもできん場所にいると、ダメみたい! 20代のときは治りも早かったんですがね……40代は遅い(T_T)
さて、昨日はマスコさんと採集にでかけてきました。 体調が思わしくなかったので、迷ったんですが、こういう時は行ってしまうのが後悔がないです。 朝4時に出発して、セブンでホットコーヒーを買い、眠気と軽い頭痛に活を入れます! 現地のコンビニで朝食と昼食を買って、7時半には山へイン!
一山登ると、心臓がバクバクして中々治まらない。これはやばいかなあ。 幸い立ち枯れや倒木など多数の良材があり、オオクワが住めそうな環境だ。 次々にチェックしていくが、出てくるのはコクワばっかり。 今回は広い範囲を確認していこうことだったので、材の確認は軽くして、ひたすら歩き一山超え、二山超えと環境を確認して行きます。尾根まで登らないと、周りの環境が見えないので、ようやく登っても良材が何も無いことも多いです。 立ち位置良しの、ぶっとい立ち枯れがあり、これはとばかり念入りに確認すると、指2本分の食痕が走ります。少し水分が多い環境だったので、どうかなと思いながら食痕を追いかける。2m近く追いかけると……、でかいコクワやった。その食痕はもう1本あり、上へと向かっていくが、手が届かないので諦めた。もしかしたらオオクワの食痕にコクワが入ったかもしれないので、その先は本命だったかもしれない。 探索採集の場合、そこにどんな環境があるのかは、歩いて稼ぐしかないのです。これは実際やるのは、楽じゃあない。 お昼を回る頃体調は最悪で、心拍数が上がりっぱなしになり、その影響で頭がガンガンしてきます。山中で一休憩しておにぎり食べる。
午後も気合を入れて、歩いていくも、良材は見つかるのだが、オオクワはいない。なぜだ! おそらく成虫がすめるような環境が無いのだろう。良材はわりかし、どの産地行っても多い少ないはあれ見つかるのだが、オオクワは局所的にしかいない。これは成虫が住める環境が自然林でもほとんどないということだろう。 里山のイメージがあるオオクワだが、自然林にも居るし、そのような場所は人間が手をつけなくても、ずっとオオクワが残っていくんだろうね。ベットタウンなどで宅地化されなければね(^o^)
いったい今日は何回山を登ったり下ったりしたんだろうか、既に8時間ほどずっと歩いているんだが、車に戻れるんだろうか。 夕方近くになると、体が言うこときかず、座り込んで休まないと、激しい頭痛がおさまらない。 マスコさんが、やさしくひと言”戻って終わりにしましょうか”と。 正直そうしようと言いそうになったんだが、ここまで来て戻るのも悔しいし。私は座って見学していたんだが、まさかこれが奇跡に繋がるとは……。
しばらく倒木を念入りに確認しているマスコさんの横で座っていると、心拍数も落ち着いてきた。そうなると手持ち無沙汰から、手前にある腕より一回りぐらいの太さの、材を確認する。湿気も多く、朽ち方も良くないので、普段なら確認しない材だが、食痕が出たことで、とりあえず追いかけることにした。その食痕を追いかけていくと、追いかけている方向とは反対側の先端から、別の細い食痕が伸びていた。食痕が走っているところから数cm先には幼虫が見えている。あれ?まさかの初令のオオクワだった。細い材であったので1頭しかいなかったが、これだけ良材がある環境にも関わらず、なぜここに一頭だけ産んだんだろう。この雰囲気を記憶して、意外な1頭に感動したのだった。 分かったことは、この地域は薄く広くいるんだろうということだろうか。やはりオオクワ採集こうでなくっちゃね。簡単に採れないのがいい。
このあと車まで戻るのは大変でした。スマホで方向はわかったんだが、やぶだらけで林道もまったく見えなく、戻り道も分からなく、強行突破してなんとか戻れはしましが、露出していた手首はバラのトゲで一周傷だらけになっていた(T_T)
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