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2006/07/27(木)
ハル君の決断
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ケージの扉が開いたので、ハル君はちょっと出てきて、そのままじっと考えていた。ケージの前で考えていた。
あれはひと月ほど前のことだった。セイちゃんが突然襲ってきたのだ。恐い顔をして「キキキキキッ!」と襲ってきたのだ。何度も何度も噛み付いてくる。バックから襲ってくる。 恐くて恐くて悲鳴を上げた。 ママがすぐに気がついて、助け出してくれた。 そして、別のケージを組み立てて、中に入れてくれたのだ。
それからずっと一人暮らしをしていた。 鏡が入っていたので、それに向かってさえずっていたのだが、でも、面白くない。セイちゃんが聴いてくれないといくら唄っても張り合いがない。だんだん元気が無くなってきて、ケージの隅っこに行ってじっとしたりしていたのだ。
どうしてセイちゃんは突然恐くなったのだろう? ハル君にはわからなかった。 放鳥中もハル君と一緒に遊んではくれなかった。 人間のところに行っては尾羽を立てていた。
寂しかった。 悲しかった。
でも、なぜか昨日は一緒に遊んでくれた。 放鳥中に唄を聴いて一緒に遊んでくれた。 もしかしたら元の優しいセイちゃんの戻ったのかもしれない。
それで、今日は飛び回るのはやめて、セイちゃんがいる元のケージに入って待っていることにした。 優しくなったセイちゃんが戻ってくるのを待っていることにした。
ハル君は自分から、元のケージに入っていった。
解説 え〜 つまりですね、人間に馴れすぎているセイちゃんが発情期に入ったらしく、ハル君を邪魔にして、襲ったのですね。 それで慌てて別居させたのです。 別居中にセイちゃんは卵を2個産みましたが、両方暖めもせずに自分で割ってしまい、発情期はおさまりました・・汗
ハル君は別居中元気がなくてとても心配していましたが、なぜか、この日、自分から元のケージに入っていったのです。
今は元通り、仲良くしています。 ・・・・・・・・ひと月の間に生え変わってまっすぐ伸びた尾羽がまた齧られそうですが・・・でも、ハル君が自分で決めたのだと思います。 セイちゃんと一緒がいいのだと。
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