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2011/11/01(火)
619 ダイコン
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日曜の朝。「被写体にするからここに置いて」と、お願いしたわけではない。ダイコン干しの用の柱を立てに来た引退宣言の旦那さんが、なぜかダイコン2本を地べたに並べていた。
素人目からも、今年の秋ダイコンは不作だ。それを一番知っている旦那さんが、戯れに2本を引き抜いてみたのだろうか。
「なんと、初めてだ。こんなに出来の悪いダイコンは」 自分の撒いた殺虫剤が悪かったのかと、分析するが、それを使わない隣の畝も同様に葉も茂らず、肥大にはほど遠い。「病気だべか」
「今年は、柱も半分でいい」。ダイコンの白いカーテンは規模縮小になりそう。
彼は大正13年生まれ。数えで米寿だそうだ。颯爽と自転車にまたがる姿は若々しいが、今年の夏の暑さには死ぬかと思ったほど往生したらしい。不作のダイコンには心残りもあろうが決意は固そうだ。
そんな、ダイコンも我が家では、ダイコンなますになったり、ダイコンサラダ、焼き魚の付け合わせ、なめこ汁にと、大活躍。葉っぱだって味噌汁の具になったりと、毎日大重宝。おいしく頂いている。
旦那さんやら、庭を横切って届けてくれる奥さんの元祖“顔の見える農作物”でもある。
たまたま出来が悪くたって…… こんな幸せなことはない。
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