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2013/05/26(日)
1191 まがまがしい
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丁寧に手入れされた藤棚で見るフジの花には癒されるが……
ほったらかしのフジは伸びるがまま。幹を貸している木のてっぺんまで極めようと伸び続ける蔓。さらに横へと枝の先々まで蔓を伸ばし放題で、日光を独り占め。
庇を貸して母屋を乗っ取られるという図ですか。 全く手入れをしない隣家の庭なので、自然の摂理と言えばそうなのですが……
母屋は多分ニセアカシア。葉っぱの緑も、藤色に負けそう。個々の花は可憐で、美しい。でも、あちこちに不規則に垂れ下がる花房には、不気味さも。蔓は太くなろうとする幹に食い込み、いずれ…… まがまがしく見えるのは僻目か。
フジは藤棚に誘導して、負の側面を出さないように愛でるのが先人の知恵…… 手を入れないということは、適者生存に任せるということ。バトルの決着は……
宿主のニセアカシアが倒れると、寄生者は共倒れになるはずなのだが…… フジの場合は、倒れ落ちた宿主を足場に次の獲物を物色するように蔓を伸ばす逞しさを持っているそうだ。美しいフジ色の薄衣の下には鎧が……
“森のギャング”。まがまがしく見える所以か…… バトルそっちのけで、きれい、きれいと見上げるのもそれはそれ……
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