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2015/01/02(金)
1776 森の声
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年末にある方が、自ら描いた絵の図録を持ってきた。当方はあいにく電話中。 目で挨拶するしかなかったが、テーブルに置いて帰られた。
仕事を通じて知り合った。図録の表紙には「70歳にして、突然、絵を描くことに目覚め 2012年のクリスマスイブ、画家に転身」とあるように、まったく得体の知れないエネルギッシュなお方である。表紙には「森の声」展 NO.1。
何度もアトリエで会った。巨木や森に対する思いを淡々と、時に激しく語られた。 抽象化された圧倒的な木の存在感は一体何。何を語らせようとしているのか。
海には生命の起源があり母といわれる。森も母のイメージがある。海へは助けがないと分け入ることはできないし、未だに人知の及ばない神秘が広がる。森へは誰だって分け入ることができる。身を置いて神秘に耳を澄ませば何かが……
正月の特番などを見ながら、そんなことを漠然と考えた。
絵は1枚が四畳半。ビルの外壁用の塗料を使う。目標は100枚。NO.1には20枚が収録され、達成まではこれまでの数倍の年月を要する。雪のこの時期は分からないが、新幹線「こまち」の車窓からも見え、気付いた方も多いかと……
亡くなった妻に捧げる、とあった。 自称「無鉄砲、向う見ずな70代の腕白坊主」はいちずなのだ。
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