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2015/04/18(土)
1882 わかば
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アイビーは元気で緑を保っているが、この冬枯れした花鉢に若葉が芽吹いたというのではない。“わかば”というタバコの銘柄のパッケージが捨てられていたのだ。
割れ窓理論がある。「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」という。 冬の間、放置されていた花鉢。どう贔屓目に見ても枯れ果てて惨め。不埒者にはゴミ箱に見えたのか。まあ隙を与えたことは確かだけれど、ゴミ箱ではないぞ。
タバコをやめて30数年。どんな銘柄があり、どんな値段なのか、とんと見当がつかない。低価格品だったと思うが、“わかば”という銘柄が現役なのには驚いた。
上京した初めの1年間は、東京大空襲の被害を奇跡的に免れた台東区東上野の長屋に下宿した。車も入れない狭い小路。宿主のおばあちゃんが外出した際には、小路に面した腰高の窓を開けて入るように言われたのにはショックだった。許しはあるにしろ、ドロボーじゃないんだぞ、と。
そのおばあちゃんの好みが“わかば”。顔をしかめて指が焦げる位まで吸っていたのを思い出す。得意料理はサバの味噌煮。かつてジンマシン体質だったが、向かい合って食べることで鍛えられた。感謝しております。
さて花鉢。カエデには硬い冬芽が…… 枯れたガザニア、ユリウス、ベルフラワーなどを植え替える時期には透明な若葉が楽しめるのでしょうか。
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