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2015/09/28(月)
2042 赤蜻蛉
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♪夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われて見たのはいつの日か♪ スギナ取りの秋の陣。人懐こい赤とんぼが白い骸となったドウダンツツジに。 補虫網で追い回すガキンチョも少なくなって、安心しきって悠然としている。
♪負われて♪の意味について、「追われて」でなくおんぶされてのこと、と知ったのは口ずさむようになってからだいぶ後のような気がする。 実は、♪負われて♪が実体験になりそうだったことが……
母は戦前、教師をしていた。父の仕事の関係で満州の新京(長春)で暮らし、長男はそこで誕生している。戦後も数年経ち、社会も落ち着き始めて教員復帰の話が進んだ……
教員不足や女性の社会進出が進み始めたこともあったのだろう。 共働きの機運も、今の時代でいう保育環境が整ってなくて断念せざるを得ないということの先取りでもあったようです。
社会が様変わり。子守の供給源だった農家の娘さんも一人前の稼ぎ手として社会に組み込まれていく過渡期でもあった。約束していた娘さんも例外でなく。
母は教師を断念。姐やの背中越しに夕焼け小焼けを見る機会を失った。 自分を重ねて、おんぶされた幼い自分の目に、赤とんぼが映るのだろうか…… 不思議な歌詞だな、と思うが…… まあ叙情歌だから。
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