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2017/05/19(金)
2642 歯応え
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隣のフジが咲き誇っている。盛りを過ぎて、紫色が薄めになっているが……
例年見事に庭木を覆うように広がってそれは圧倒的。こんもりフジの花篭のように見えたものだ。例年よりボリューム感が無いのは何故か……
フジは自らの剛性で体を支えるのではなく、他の樹木を支えにすることで高いところへ茎を伸ばす。木に巻きついて様々悪さをするため、林業では害草扱い。
山間のゴルフ場で遠目にフジの花が綺麗に彩っているのを見るのは、手入れが行き届かなくなった証拠。愛でるなどは、お門違いなのだ。
さすれば、隣家のフジの花を愛でるところじゃないのだが……
隣の畑のオーナーが存命中は、ニセアカシアが生い茂り、樹上にカラスが巣を作ろうとしたので、突いたり、ニセアカシアの皮を剥いで枯れさせようとしていた。
そのかいあって今では数本のニセアカシアが枯れて倒れかけたりしている。 で、フジは枯れた樹木には目もくれないようだ。
フジは木肌に食い込んで、成長を妨げたり、枯らしたり、引き倒したりする。 もはや枯れた木は歯応えが無く、相手に不足ということか。 美しさの裏側では、生きるか死ぬかの木々のドラマが隠されている。
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