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2004/10/31(日) ヤァ!ブロード・ストリート
なかなか楽しい時間だった。
ビートルズ・ファン、ポール・ファンならじゅうぶんに楽しめると思う。

しかし、これを映画として評価するとなると、やはりかなり厳しい。
なにしろ、リリース直前のポールの新作のマスター・テープ紛失をめぐるミステリー、ネタはこれだけ。
登場人物もポール以外の人物の造形はまったく造り込まれておらず、リンゴはもちろん、テープとともに失踪するハリーにしても、マネージャーのブライアン・ブラウン(F/X 引き裂かれたトリック)にしても、ただのお人形だ。
やはりみなさんがおっしゃるようにPVとして楽しむのが一番だろう。

以下、気がついたことをいくつか述べる。

まずは音楽である。
劇中流れる曲は、ビートルズ・ナンバーを含めすべて新録である。
ぼくは最初に流れる「Good Day Sunshine」はビートルズの演奏かと思った。けれど資料をみると、ちゃんとジョージ・マーティンにピアノを弾いてもらったそうである。
弦楽四重奏をバックにした「For No One」や「エリナー・リグビー」もすばらしかったし、バンド演奏もかっこいい。
クリス・スペディング(g,chor)、スティーヴ・ルカサー(g) 、デイヴ・エドモンズ(g,chor)、ジョン・ポール・ジョーンズ(b)、ジェフ・ポーカロ(ds)らの共演陣も豪華だ。


マーティンのD-28をはじめ、サンバーストのストラト、ブラックのレス・ポール・カスタム、ES-335、おなじみのリッケン・ベースなど、楽器も見てるだけで楽しい。
それにしても、リンゴってあんなふうに上向いて口開けながらドラム叩く人だったっけ(笑)。
個人的に大好きなナンバー「ソー・バッド」が演奏されたのもうれしかった。
おやおやと思ったのは、終わり近くに出てくる「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」。ムードたっぷりのサックスで始まり、ヴォーカルが入ると、『レット・イット・ビー』のフィル・スペクター・ヴァージョンも裸足で逃げ出すくらい、分厚いストリングス、ブラス、コーラスが入っている。おいおい。

楽屋ネタでは、「ハリーって、どのハリーだい?トランペットのハリー・ジェイムズかい、それともハリー・クリシュナ?」というのも笑ったし、英国紳士風ピクニック・シーンで、写真を撮るのがやっぱりリンダ、というのもおかしかった。
『私を愛したスパイ』のバーバラ・バックも相変わらず美しかったなあ。

スタジオのシーンでは、プロデューサーはちゃんとジョージ・マーティンで、エンジニアはちゃんとジェフ・エメリック。
ビートルズの録音もこんなふうだったんだろうなあと想像できる、ファンにはたまらない場面ですね。

ジョンの『ロックン・ロール』のジャケットみたいな街並みや、英国らしく雨がしょぼしょぼ降ってるものいい雰囲気だった。

いちばん驚いたのはエンド・ロール。
なんと撮影監督がイアン・マクミラン!
そうです、『アビイ・ロード』のカメラマン。なかなか美しい映像だった。
さすがポール。

ということで、やっぱり999円はお買い得でした!

1984年 20世紀FOX 109分
DVD ビスタ・サイズ(スクィーズ)
画質=★★★(最高は★5つ)
字幕の大きさ=中

2004/10/26(火) 音楽による癒しのすすめ
先日ぼくの職場で精神衛生セミナーなるものが開かれ、産業衛生診療所というところから保健師の先生がお見えになって、「音楽による癒しのすすめ」というテーマで1時間半ぐらいの講演があった。

添付資料として、こういう曲を聴くと癒しになりますよ、というファイルがあって、そのなかの何曲かは実際に聞かせていただいた。

すべて書くと著作権法に触れるかもしれない(笑)ので一部だけ紹介するけれど、たとえばこんなふうだ。

高血圧を鎮める マスネ 「タイスの瞑想曲」
モーツァルト 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」
ストレスから胃腸を守る メンデルスゾーン 「ヴァイオリン協奏曲」
シューベルト 「セレナード」
悲しみから脱する アルビノーニ 「アダージョ」
不安を和らげる モーツァルト 「交響曲第41番 ジュピター」
バッハ 「ブランデンブルグ協奏曲 第1番」

どうです、すごいベタな選曲でしょう?
(保健師の先生、ごめんなさい!)

これでCDの販売がついてたら○○レコード・ファミリー・クラブみたいじゃん。

ジャズもあって、ビル・エヴァンズの「ワルツ・フォー・デビー」とか、「チェット・ベイカー・シングス」とか……。

曲を聴いていて思ったのだが、やっぱり好きな曲じゃないと癒しにはなりませんね。
リラックスする、というテーマで「G線上のアリア」を聞いたのだが、ピアノのオブリがついてヴァイオリン・ソナタみたいになっているやつだった。
ふだん聞いているのは管弦楽をバックにしたものなので、
「うわぁ〜、気持ち悪〜。だいたいバッハのころってまだピアノ出来たばっかで、使ってねーだろ!」とか思いながら聞いたので、ちっともリラックスできなかった(笑)。

やっぱキース・ムーンがぶっ倒れるまでドラムを叩きのめし、一瞬の静寂の中からジミー・ペイジがペンタ一発のソロを決め、ジョンが「 I'm going insane. You know I'd give you everything I've got for a little peace of mind !」と吼える、そういうなかに癒しがあるんだよなあ。
でしょ?

2004/10/24(日) LIVE LICKS
11月3日、やっとストーンズの『ライヴ・リックス』がリリースされる。
国内盤はCCCDで、初回盤だけ「トップレス」ジャケ。
何考えてんだ、この会社は?
バカなんじゃない?

ちなみに海外盤はトップレスではありません。ビキニジャケです(あたりまえ)。

10/25 訂正

いやあ、海外盤にもトップレス・ジャケってあるんですね。
驚きました。
と同時に自分の浅はかさにも気がつきました…。

2004/10/23(土) TOWER AWARDS
タワレコが日本にオープンして今年で25周年なんだそうな。

そういえば25年前、福岡にはまだタワレコはなかったなあ。
あのころ天神にあった大きなレコード・ショップは、もう10年近く前に店をたたんでしまって今はないけれど、CDの出始めのころにはTHE SWINGIN' PIGの『ULTRA RARE TRAX』がまるでオフィシャルのように売られていて、ずいぶんびっくりしたものだ。

タワレコに話を戻すと、日本上陸25周年を記念して「TOWER AWARDS」というのを開催するんだそうで、25部門のうち9部門はタワレコのセールスとスタッフ・アンケートによってノミネートされた10作品に、ぼくらも投票できるようになっている。

さて、その「JAZZ」部門を見て、あきれてしまった。
10作品のうちモダン・ジャズといえるのはマイルズとクインシー、ハンコックだけ。
あとはノーラ・ジョーンズ、上原ひろみ、山中千尋、綾戸智絵、SHAKATAK…。
愕然としますね。いや、べつにノーラ・ジョーンズに恨みはないけど。
たとえばマイルズの『カインド・オヴ・ブルー』は吹き込まれて45年の歴史に堪え、いまだに名盤の誉れが高い。
しかし他の作品が10年後、20年後にどれほどのステイタスを保っているだろうか。

それだけじゃない。
「POPS ROCK」部門にゼッペリンがないのはなぜだ!?
「SOUL R&B HIP HOP」部門にジェイムズ・ブラウンもマーヴィン・ゲイもいないのはなぜだ!?

こんなもんなんだね……(sigh)。

どんな作品がノミネートされているか、みなさんもぜひタワレコのサイト覗いてみてください。

2004/10/19(火) 紙ジャケ探検隊
ここに書くのが遅くなってしまったけれども、10月10日に紙ジャケ探検隊のLINK集に加えてもらった。
驚いたのはメールで何度も紹介文やアドレスの確認がなされたこと。

その誠実な人柄があの人気サイトを生んだんだなあ、と実感するとともに、サイトの管理人としての基本的な姿勢を改めて教わったような気がする。

さて、今日もたまちさんの"Tamachi ON HP"と相互リンクをした。
ここと同じく皆さんのご贔屓に預かれるなら幸いです。

2004/10/16(土) JAZZの愛聴盤-9
最近仕事の関係で外に出ることが多いのだが、ふと空を見上げて、その美しさに息を呑んでしまうことがしばしばある。
そしてその青のなかにうろこ雲やすじ雲といった秋の雲がみごとな造形と繊細な線で浮かんでいる。
思わず仕事を忘れてそのまま見上げていたくなるような10月の空である。
こういうときは夜空もほんとうに美しい。
みなさんの街はいかがですか。

こんな秋の夜にはやはり「星降るアラバマ」を聞こう。
オリジナル・タイトルは「Stars Fell on Alabama」、「アラバマに星墜ちて」ともいう。
演奏するのはキャノンボール・アダレイ・クインテットである。
ジュリアンという繊細そうな名前を持つこのアルト奏者は、その巨漢ゆえに「キャノンボール」あるいは「ハンニバル」と呼ばれた(可哀想な話である)。
ぼくはその汗の飛び散るようなキャノンボールのアルト・サックスがそれほど好きではないのだが、マイルズ・デイヴィスのバンドにコルトレーンとともに在籍したときのキャンノンボールは文句なくいいと思う。

このアルバムは、そのマイルズのセクステットが1959年2月にシカゴに遠征したときに、ボスのマイルズ抜きでマーキュリー・レーベルに録音されたものである。
したがってパーソネルはキャンノンボール(as)、コルトレーン(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コッブ(ds)ということになる。悪かろうはずがない。

演奏は「Limehouse Blues」で始まり、すでに1曲目からキャノンボールとコルトレーンのお互いに一歩も引かないサックス・バトルが繰り広げられる。しかしお互いに気心が知れているから、じつに余裕のあるバトルになっている。
A面B面それぞれ2曲目にはキャノンボールをフューチャーした「星降るアラバマ」と、コルトレーンをフューチャーした「You're A Weaver of Dreams」というバラードが並んでいて、この2曲がいずれも劣らぬ名演であるのもいい。
そして言わずもがなであるが、こういうときのウィントン・ケリーはほんとうに素晴らしい。

59年2月といえばマイルズが『カインド・オヴ・ブルー』を吹き込み、コルトレーンが『ジャイアント・ステップス』を録音する直前である。
そういう稀有な時期にこんなリラックスしたセッションがもたれたことをぼくは僥倖に思う。


CANNONBALL ADDERLEY QUINTET in chicago
MERCURY MG-20449

2004/10/13(水) シービスケット
いきなり1910年のニューヨーク、T型フォードの話から映画が始まる。
うーん、ちょっとまだるっこいかなあ。
原作があるので、その薫り高き文体を画面に再現したかったのかもしれない。
けれども2時間を超えるのはどうだろう。
もう少し贅肉をそぎ落として1時間50分ぐらいに編集すればもっとよかったかもしれない(勝手なことをヌかしております)。
ただ主人公のトビー・"スパイダーマン"・マグワイア、馬主のジェフ・ブリッジス、調教師のクリス・"アメリカンビューティー"・クーパーなどの人となりは、それぞれきちんと描き込まれているので、無理なく感情移入ができる。

それにしてもこれが実話に基づいているというのだから、「事実は小説よりも奇なり」とはこのことをいうのだろう。
小さな馬と大きな騎手、気の荒い似たもの同士の心の交流、騎手を襲うアクシデント、馬を襲う不運……。
そしてクライマックスのレース・シーンへとストーリーはなだれ込む。

CGなどを極力廃した、実写ならではの迫力も特筆すべきものだ。
四季の美しい自然と、レースのダイナミックな映像、1910〜20年代の古きよきアメリカをいかにもそれらしく見事にスクリーンに映し出したカメラは、ジョン・シュワルツマン。彼の名前は覚えておいて損はないと思う。


2003年 ユニヴァーサル 141分
DVD シネマスコープ・サイズ(スクィーズ)
画質=★★★★☆(最高は★5つ、☆はおまけ)
字幕の大きさ=小

2004/10/10(日) 追悼 エルマー・バーンスタイン&ジェリー・ゴールドスミス
米映画音楽界を代表する、ふたりの偉大な作曲家が相次いで亡くなったことを寡聞にして知らなかった。
遅まきながら追悼の意味を込めて、紹介させていただきます。

エルマー・バーンスタインは1922年ニューヨーク、ブルックリン生まれ。8月18日、82歳で逝去。
セシル・B・デミルの有名な『十戒』(1956)を初めとして、『荒野の七人』(60)、『アラバマ物語』(62)、『大脱走』(63)などの名作の音楽監督を務め、1966年の『モダン・ミリー』でオスカーを射止めた。
80年代はジョン・ランディス監督の『狼男アメリカン』(81)や、『大逆転』(83)、サタデーナイト繋がりの『ゴーストバスターズ』(84)などの娯楽大作でも活躍した。
最近では『ギャング・オヴ・ニューヨーク』(2001)で、健在振りをアピールしていた。

ぼくにとっては口笛を大胆にフューチャーした『大脱走』のテーマが忘れられない。
「♪ソドッ、ソミーレドラ、レッレードシードシラソミ♪」
小学校の運動会で演奏するために、毎日友人と一緒にリコーダを吹きながら帰ったのが懐かしい思い出である。

ジェリー・ゴールドスミスは1929年ロサンジェルス生まれ。7月21日に癌のため亡くなった。75歳。
60年代に『電撃フリントGO!GO!作戦』、『砲艦サンパブロ』(いずれも1966)などで名声を確立し、『猿の惑星』(68)、『パピヨン』(73)、『チャイナタウン』(74)などの名作を担当、76年の『オーメン』でアカデミー賞を受賞した。
その後も『エイリアン』(79)、『ポルターガイスト』(82)、『ランボー』(82)、『氷の微笑』(92)など、人気作を手がけた。
近年では97年の『エアフォース・ワン』、『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(99)、『トータル・フィアーズ』、『エデンより彼方に』(いずれも2002)などを担当している。

ぼくにとって、ジェリー・ゴールドスミスといえば『エイリアン』だ。
冒頭のタイトル・ロールから、何も起きない最初の30分に彼の音楽の果たした役割は限りなく大きい。
『ポルターガイスト』でも繊細な音楽が、逆に映画の怖さを引き立てた。

偉大な音楽家を相次いで失ったことはほんとうに残念なことだ。
こころから冥福をお祈りいたします。

2004/10/08(金) 名訳・珍訳・誤訳-2
スタンダード・ナンバーのタイトルで名訳だと思うのは、ガーシュウィンの「優しい伴侶を(Someone to Watch over Me)」や、コール・ポーターの「君にこそ心ときめく(I Get A Kick out of You)」で、このふたつはいずれも大橋巨泉さんの訳だ、と何かの本で読んだことがある。
やはりコール・ポーターの名曲「I've Got You Under My Skin(あなたはしっかり私のもの)」なども、邦題のおかげで曲のイメージがすんなりと入ってくる。
逆に「悪魔と深海(Between the Devil And the Deep Blue Sea)」などは直訳過ぎて何のことだか分からないが、これには「絶体絶命」という別訳があった。
これならよく分かる。

映画のタイトルは、昔は日本語の題名がつけられていて、担当者の苦労が窺えるのだが、逆に今の感覚でいうと似たり寄ったりで分かりにくい感じがする。
『哀愁』、『旅愁』、『旅情』、『慕情』……。
これらの原題は順に『Waterloo Bridge(1940)』、『September Affair(1950)』、『Summertime(1955)』、『Love Is A Many-Sprendored Thing(1955)』だ。

ぼくが映画を盛んに見始めたころは、アメリカン・ニューシネマの全盛時代だったが、「ボニーとクライド」が『俺たちに明日はない(67)』になり、「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」が『明日に向って撃て!(69)』になるのだから、あと20年もすれば分かりにくいということになるのだろう。
『夕陽に向かって走れ:Tell Them Willie Boy Is Here(69)』というのもあったなあ(笑)。

最近の映画はほとんど原題をカタカナに置き換えたものなので、英語の知識のない人間にはさっぱりわからない。
『スターウォーズ』、『ロボ・コップ』ぐらいならまだしも、『リーサル・ウェポン』とか『ダイ・ハード』とか、最初に聞いたときは「??」だった。
最近でも『セレンディピティ(01)』とか『コラテラル・ダメージ(01)』などといわれてもなんのことやら…(笑)。
もっともどうしても原題のままでは都合の悪いタイトルもあるらしく、『The Butcher's Wife(91)』などは、ファンタジーなんだから『ブッチャーズ・ワイフ』ではまずいし(なにしろ日本ではブッチャーといえばまず思い浮かぶのは、プロレスラーだ)、『肉屋の妻』ではなおまずい…、と考えたのだろうか、ついた邦題は『夢の降る街』だった(って、おいおい)。

うまい訳だなあと思ったのは、ブライアン・デ・パルマ監督の『殺しのドレス(80)』。
原題は『Dressed To Kill』だから「殺すために着る」ということだが、ポスターのレストルームでストッキングを直す写真と雰囲気ぴったりでうまいと思った。

映画のタイトルで誤訳というのは聞かないが、曲名にはときどきあって、前出の「Someone to Watch over Me」も「誰かが見つめている」と訳されることが今でもあるし、サイモンとガーファンクルにも「君の可愛い嘘」というのがある。
これは原題を「You Don't Know Where Your Interest Lies」といって、動詞のLieと名詞のLieを勘違いした典型的な誤訳だろう。
もちろん正しくは(などとぼくがいうのもおこがましいけれど)「君は自分の興味がどこにあるかわかってない」というほどの意味だ。

2004/10/04(月) BEATLES No.1
一昨日書いたようにUK EP盤の「BEATLES No.1」を手に入れた。
個人的には「MAGICAL MYSTERY TOUR」、「TWIST AND SHOUT」に次いで3枚目のEPということになる。
63年11月1日に発売された、彼らの3枚目のEPで、1stアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』のA面最初の4曲、つまり「I Saw Her Standing There」「Misery」「Anna(Go to Him)」「Chains」を収めている。
それにしても、なんのひねりも工夫もない収録曲とタイトルですね(笑)。
レコード番号はGEP 8883。

フロント・カヴァーも『プリーズ・プリーズ・ミー』のフォト・セッションからの別テイクが使われている。さらに別のテイクが赤盤、青盤に使用されているのはご存知のとおりだ。
ヴィニール・コーティングの美しいスリーヴである。

バック・カヴァーは上下に折り返しのあるフリップ・バックで、LPと同じGarrod & Lofthouse社製だが、クレジットが「Garrod」と略されているところが可愛い。

解説を書いているのもやはり『プリーズ・プリーズ・ミー』と同じくトニー・バロウだが、内容的には新しくなっており、1stアルバムが出てからの人気のすごさや、1曲ずつのコメントが記されている。
当時のオフィシャル・ファン・クラブのアドレスが書かれているのもおもしろい。

レーベルはイエロー・パーロフォンで、リムのコピーは「THE GRAMOPHONE CO LTD.」で始まるタイプ、セントラル・リマークはないが、トレイル・オフ・エリアに「KT」の刻印がある。
マトリクスは7TCE 764-1N、7TCE 765-1Nで、マザーとスタンパーはSide-1が1/GGL、Side-2が18/GRGとなっている。

10月絵日記の続き


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