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2004/12/29(水)
ヴァン・ヘルシング
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その昔、クリストファー・リーがドラキュラ伯爵を演じるときに、いつもピーター・カッシングが演じていたヘルシング教授を主役にした映画だが、ゴシック・ホラー的な趣きはほとんどなくなっている。 主演はヒュー・ジャックマン。監督がハムナプトラ・シリーズのスティーヴン・ソマーズなので期待していたが、残念ながら個人的にはそれほど楽しめなかった。 とにかく展開はスピーディーなのだが、あっという間にエンディングまで行ってしまうジェット・コースター・ムーヴィーかというとそうでもない。展開が速すぎて消化不良のまま次のエピソードに移っていく感じなのだ(もう歳なので、ぼくがついていけないだけかもしれないけれど……笑)。 もう少し緩急をとりまぜた演出で、ヘルシングに感情移入できるような余地を作ってほしかった。
登場人物も吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン博士とその怪物、ジーキル博士とハイド氏など、あまりにも『リーグ・オヴ・レジェンド』とかぶり過ぎのうえ、それらが「リーグ」になるのではなく、個々のエピソードとして描かれるので、内容的にも底の浅いもので終わってしまった感がある。 007、インディー・ジョーンズ、エイリアンなどのパロディーも、にやりとするというよりは苦笑してしまうほかなく、今回はソマーズのひとりよがりになってしまったと思う。
カメラは美しいが、CGの出来はイマイチで、胸ときめかすようなシーンにはついにお目にかからなかった。
2004年 ユニヴァーサル 132分 DVD ヴィスタ・サイズ(スクィーズ) 画質=★★★★☆ (最高は★5つ、☆はおまけ) 字幕の大きさ=中
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