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2004/03/01(月)
アカデミー賞
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第76回アカデミー賞は、残念なことに渡辺謙も『たそがれ清兵衛』も受賞を逃してしまった。 助演男優賞ではややオーヴァー・アクションながら個性的な渡辺謙か、内面的で静謐な演技だがやや類型的なティム・ロビンスか、という構図だったように思う。 個人的にはティム・ロビンスの演技にうなってしまった口なので、予想通りという結果だが、やはり気持ち的には渡辺謙に取ってほしかった。 主演男優賞のショーン・ペンは素直に喜びたい。彼の演技もやや類型的な気はしたが、『ミスティック・リヴァー』のジミーの存在感はとにかく圧倒的だった。
同じく演技派として知られるダスティン・ホフマンが、たとえば事件の巻き添えを食って娘を殺されてしまう父親役をやっても(『ムーンライト・マイル』)、自閉症の青年を演じても、D・ホフマンはD・ホフマンなのに対し、ショーン・ペンは事件に巻き込まれて娘を殺されてしまう父親と、知的障害者のサムでは、まったく違う人物になりきってしまう。 その演技の幅の広さに参ってしまった。 今日は久しぶりに『アイ・アム・サム』のDVDを見ながら、ペンに祝杯を挙げたいと思う。
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