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2004/04/25(日)
『キル・ビル』
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なんという様式美。 なんという映像美。 それだけの映画、そのための映画、である。
クエンティン・タランティーノはチャンバラ映画が撮りたかったのだ。 そのためにリアリズムを捨てた。 とにかく病院で看護士(?)が殺されて、犯人は被害者が駐車場に止めた車の中で13時間もリハビリしてるのに、まったく騒ぎにもならないのだ。 空港でも飛行機のなかでもユマ・サーマンは日本刀を持ち歩いて誰にも見咎められないし、 日本のやくざたちもみんなバイクに日本刀を積んでいる。 いいですねえ。
突然劇中に挿入される日本風アニメ(キャラクター・デザインが日本人)がまったく違和感なくストーリーのなかに溶け込んでいるのもすごい。
クライマックスは池田屋騒動ならぬ、青葉屋の死闘だ。 階段落ちも用意されているし、ワイヤー・アクションで息もつかせぬ殺陣である。 とにかくユマ・サーマン扮するザ・ブライドは日本刀「ハットリ・ハンゾウ」で斬りまくる。 対する日本のヤクザもひたすら日本刀で闘う。 結果、腕が飛び、脚が飛び、首が飛ぶ。 血が噴き出し、レンズも何度も血しぶきを浴びる。
ただもともと心臓が強くないので、とにかく疲れた。 最後には『ハンニバル』みたいなシーンも用意されてるし……。
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