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2004/05/23(日)
ビートルズのアナログ盤
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「モービル・フィディリティ・サウンド・インプレッション」を久しぶりに更新した。 今回は『フォー・セール』のときの比較試聴に少し加筆し、『リヴォルヴァー』を新たに書き下ろした。
この2つのアルバム、計10種のアナログ盤を聴いて思うのは、モービル盤と国内限定モノラル盤の新鮮さだ。
よい音、よくない音というのはほんとうに主観的なものなので、むしろ「好きな音・嫌いな音」といったほうがよいのかもしれないが、この2つのアナログ盤はたいへんに鮮明度の高い音をしている。それはだれの耳にも明らかなのではないだろうか。
『リヴォルヴァー』のモービル盤を聴くと、今までほんとうの『リヴォルヴァー』を聴いていなかったのではないかという思いに捕われるし、『フォー・セール』の限定モノラル盤を聞くと、アナログ最晩年ともいえるこの時期のマスタリング技術の確かさに改めて思い当たるという感じだ。
ところで気になる疑問をひとつ。『リヴォルヴァー』に収録のジョージの「Love You To」だが、マーク・ルウィソーンの『レコーディング・セッション』(シンコー・ミュージック・1990 内田久美子訳)を読むと「ポールは『They'll fill in you in with all the sins you see』と歌う高域のハーモニーを録る。しかし、ポールのこのパートはミックスされず、従ってレコードにも入らなかった」(1966年4月13日の項、85ページ)と書いてある。 ところがチャック近藤さんは、『全曲解明!!ビートルズサウンズ大研究・上巻』(シンコー・ミュージック・1995)で「'on me' 'to me' 'you'll see'だけポールが高いパートをハモっている」(134ページ)と書いている。みなさんはどう思いますか。ぼくにもポールの声に聞こえるのだけれど……。
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