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2004/05/09(日)
『20世紀少年』第16巻!(つづき)
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さて、浦沢直樹である。 『YAWARA!』は知っていた。絵のうまい人だなあと思っていたが、読んだことはなかった。 浦沢直樹のすごさを思い知ったのは『MONSTER』である。 雑誌で読むということはなかったが、単行本が出るたびにナゾがナゾを呼ぶ展開にうならされた。 その『MONSTER』が終わらないうちに『20世紀少年』の連載が始まったのである。 いったいこの人の頭の中はどうなってるんだろうとあきれましたね。 なにしろドクター・テンマとヨハンの物語と、ケンジと「ともだち」の物語が同時に進行するのである。
『20世紀少年』というタイトルは、21世紀を人類の明るい未来だと信じていた70年代に少年時代を送った人々をさしている。ぼくは『20世紀少年』の主人公たちより2つか3つぐらい年上だけれど、彼らの過ごした少年時代をぼくも過ごしている。 昨日書いた『少年』や『少年サンデー』には21世紀がどんなに素晴らしい未来になるかということが繰り返し描かれ、それを具体的に提示して見せた(かに思えた)のが70年の大阪万博だったんですよね。 ところが20世紀最後の年にテロ集団によって人類は絶滅の危機に瀕し、それを救った人々がいたのだが……。
もうひとつ感心するのは浦沢直樹の感性である。 さっきはああ書いたが、実は『20世紀少年』というタイトルはT.REXの『20thセンチュリー・ボーイ」という曲のタイトルから来ている。 そして『20世紀少年』の連載が始まってから、ぼくが見て印象的だった2つの映画でT.REXは大事な使われ方をしている。 ひとつは『リトル・ダンサー』でこれはイギリス映画、もうひとつは『ムーンライト・マイル』でアメリカ映画ある。 やはり感性の優れた人たちは洋の東西を問わず同じものに惹かれるのだなあ…と思いました。
さあ16巻です。浦沢直樹に詳しい人は18巻で終わると言ってます。ほんとにそうなのか。いずれにしてもすごく核心の部分に近づいていることは確かなんですが……。
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