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2004/06/19(土)
21グラム
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『21グラム』を見た。 それにしてもなんと重たい映画だろう。 交通事故で夫と幼い二人の娘を亡くした女。 事故を起こした男。 心臓移植を受けた男。 3人の人生が一点で交差する。そこに描かれる苦悩。
ロドリゴ・プリエトのカメラは粒状性を強調したざらついた画面で、アップを多用し、登場人物の苦悩を強調するかのようだ。ナオミ・ワッツでさえ、現実から逃避するためにドラッグに溺れて、疲れきった中年女に見えるような撮り方をしている場面がある。
けれどもよく分からないことも多かった。ポール(ショーン・ペン)の妻(シャルロット・ゲインズブール!)は、なぜ別居し、中絶し、また繋がろうとするのか。ポールはなぜ人工授精を許諾し、拒絶するのか。 3人の人生が時系列的にもバラバラに描かれ、最後にジグソー・パズルのようにひとつの物語に繋がるという描き方にも、ぼくは必然性を感じなかった。
2003年 140分 ギャガ・ヒューマクス配給 シネマ・スコープ
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