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2004/06/04(金) マッチスティック・メン
リドリー・スコット監督のマッチスティックメンを見た。
詐欺師・ペテン師という意味だそうである。
男女雇用機会均等法で、それまで女性中心の職場で看護婦さんと呼ばれていた方たちが看護師と呼ばれるようになった。なぜ「看護士」ではなく「看護師」なのか。教師や詐欺師と一緒にされては迷惑だろう。

閑話休題。ぼくは劇場で予告編を見ただけだったので、詐欺師のニコラス・ケイジの許に突然娘が現れて……という程度の予備知識しかなく、すっかり騙されてしまった。
ネットなどで調べてみると「天才・詐欺師が仕組んだ完璧なシナリオ。騙されるのは、あなた」というようなコピーがずいぶん喧伝されていたようで、騙されてたまるかという、映画と対決するような姿勢で見た人も多いようだった(笑)。

さてリドリー・スコットである。
考えてみると79年の『エイリアン』以来、『ブレードランナー』、『誰かに見られてる』、『ブラック・レイン』、『グラディエーター』、『ハンニバル』と、ずいぶん見てきたが、まあいろんなジャンルの映画を撮っている人だ。(『ブラックホーク・ダウン』だけは政治臭が鼻について見ていないけれど……。)

相変わらず光と影の強烈なコントラストが画面を支配していて、見ているあいだかなり視神経が疲れる。おまけに主人公は極端な潔癖症で広場恐怖症ときている。光が溢れる場面はハレーションを起こして、登場人物の表情も読み取りがたいような場面になる。

例によって日本語がちょっとエキゾチックな使われ方をされていて、主人公は「イチ・ニイ・サン」とか「カンパイ」とかときどき日本語を口にする。
(『エイリアン』ではリプリーの口の中に突っ込まれる雑誌が今はなき『平凡パンチ』だったし、『ブレードランナー』では屋台の寿司屋の親父さんがハリソン・フォードに「二つで充分ですよ。勘弁してくださいよ」と訳のわからない販売拒否をする。『ハンニバル』でも日本人観光客の日本語があちこちから聞こえてきたよなあ……。)

笑ったのがハンス・ジマーの音楽。『エイリアン』のなかで得体の知れない惑星に導かれる不安な心情を表すかのような音楽とそっくりの旋律が、ニコラス・ケイジの潔癖症・広場恐怖症を表すかのように使われている。巨匠ハンス・ジマーなかなか粋なことやるじゃん(笑)。
そして14歳の少女の役を見事に演じきったアリソン・ローマン。あなたがいちばんのペテン師です!

2003年 116分
DVD シネマスコープ・サイズ(スクィーズ)
画質 ★★★★☆ (最高は★5つ、☆はおまけ)
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