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2004/09/05(日)
ヴァーヴの紙ジャケ
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Verveレーベルの60周年を記念して、60枚の紙ジャケCDが発売される。 その第1弾として9月1日に20枚が発売された。 なんといってもうれしいのは、バド・パウエルの『ジャズ・ジャイアント』の初紙ジャケ化であるが、もうひとつ期待していたのが「スープリーム・サウンド・エディション」と銘打たれたシリーズ。これはメイカーのコピーを引用すると、 「日本が世界に誇るエンジニアのオノ・セイゲン氏が、ニュージャージーのテープ倉庫に厳重に保管されているオリジナル・マスターテープを現地でデジタル・トランスファー。そのデータを日本に持ち帰り、1-bit/DSDでリマスタリング。従来のCDとは一線を画す、至高のアコースティック・サウンドを再現しました」 ということになる。 じつはこのDSDマスタリングにすごく期待をしていたのだ。
さて、9〜10月にかけては紙ジャケCDのリリース・ラッシュになるので、あまり無駄遣いをするわけにもいかない。 それで1枚だけ『ゲッツ/ジルベルト』を買って、従来の24bit/96kHzデジタル・リマスタリングCDと聴き比べてみた。
左がポリドールから出た旧紙ジャケ。 右はユニヴァーサルからリリースの新紙ジャケ。 今回のほうが発色が鮮やかだ。 レイアウトが違うのは旧紙ジャケがモノラル盤を基にしているから(だと思う)。
1曲目ご存知「イパネマの娘」を聴いてみた。 まずジョアンのヴォーカル。従来のCDでは、なんとなく頼りなげな風情が、そこはかとなくいい雰囲気を醸し出していたのだが、今回のマスタリングは張りのある瑞々しいもの。 う〜ん、なんかイメージが違うなあ…(汗)。
つづいてアストラッドのヴォーカルですが、
す、すごい。ひっくり返りそうになりました。 なんとしなやかでしとやかで美しいこと! 思わず鳥肌が立ってしまった。 ベースも明らかに粒立ちがよくなって、しっかり鳴っている。 そしてスタン・ゲッツのサックスの生々しいこと。旧紙ジャケでも、サックスはじゅうぶん美しかったのだ。 でも聴き比べると明らかに違う。 もう元には戻れない……。
…はずだったのに…あれ? つぎはアノトニオ・カルロス・ジョビンのピアノ。従来のCDでは歪っぽくて、けっしていい音とはいえなかったのだ。 ところが今回は歪っぽさはやや改善されたものの、ちょっと引っ込んでしまった。
さらに定位も変わってるぞ。 従来のものは右チャンネルにベースとドラムス、左チャンネルにアストラッドのヴォーカルとピアノだったのに、新しいCDではそっくり入れ替わっている。 アナログ盤ではどうだったかな、と思ってレコード棚から取り出そうとすると、
ない!なくなってる!売っちゃったんだあ!!!
どなたかオリジナルの音を教えてください!!
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