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2005/05/18(水)
猟奇的な彼女
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『猟奇的な彼女』のディレクターズ・カット特別版を購入した、近いうちに紹介します、と書いてから3か月以上たってしまった。 いつのまにか『僕の彼女を紹介します』がDVD化され、街のCDショップでは『ぼくかの』が平積みされて販売されている。 でも、とりあえずぼくは『猟奇的』で行くのだ。 チョン・ジヒョン・ファンのみなさま、お待たせいたしました(?)。
まず気になる14分の劇場未公開映像だが、これはもちろん本編のストーリーに大きく影響するわけではないし、これがカットされたことによって、彼女や彼(キョヌ)の人物描写が説明不足になることもない。 ぼくはカットして正解だったと思った。問題はやはり長さだ。ディレクターズ・カットは138分。劇場ではちょっと長すぎるだろう。
ディスク2の特典映像だが、これは大満足。 メイキングも、よくある宣伝のためのTVの特集のようなものではなく、シーンごとにチャプターまで振られている、たいへんにヴォリュームのあるものだ。 低予算だったので、撮影が押してくると時間との闘いになり、たとえばスカッシュの場面でキョヌの顔に助監督たちの投げるボールが当たらなくて苦労した話だとか、ディスコのシーンでは、きちんとしたリハもなしにワンショットで撮ったために、あまり長くなりすぎてチョン・ジヒョンが気分が悪くなって倒れそうになった場面とか、ワイヤー・アクションや遊園地のシーンなど、興味深い裏話がいろいろと出てくる。 NGシーンではクァク・ジェヨン監督とキョヌ役のチャ・テヒョンのコメンタリーがおかしいし、VFX解説では、地下鉄のシーンで窓に映る乗客の姿を生かしながら、窓外の景色のCGと合成するのに苦労した話など、とてもおもしろかった。
映画の本編はご覧になった方はおわかりと思うが、文句なしの傑作。 クァク監督という人は、映画好きな人間が思わずニヤリとするような絵を撮る人で、ブライアン・デ・パルマ監督がよく使う二画面分割や2人の登場人物の周りをカメラがぐるぐるぐるぐる回るトリッキーなシーンとか、あるいは古典的なオーヴァーラップの手法など、なかなか見てて飽きない。 オーヴァーラップの手法は、終わりの方で観客をじらせる(がっかりさせる寸前で喜ばせる)ために二度続けて使われていて、最初に見たときはちょっとあざとさを感じたものだが、今回はストーリーがわかっているせいかあまり気にならなかった(笑)。
それにしても、この映画のチョン・ジヒョンはほんとうに魅力的だ。 彼女がしゃべる韓国語もちょっとなまってて?可愛い。 ま、もともとぼくが気が強くて陰のある女性に弱いってこともあるんだけど……(笑)。
『ぼくかの』は買わないのかって? えへへ。もう買いました。 次回ご紹介します。
2001年 韓国映画 138分(ディレクターズ・カット) DVD ヴィスタ・サイズ(スクィーズ) 画質=★★★★ (最高は★5つ) 字幕の大きさ=中
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