|
2004/07/11(日)
side A : ひかり
|
|
|
光りに向かって、花は咲く。
気付いた事がひとつある。母が育てていた花たちの多くは、朝といっしょに目を覚まし、夜を迎えて眠っていく。
当たり前だと思っていた。
目を覚ますと、朝食のいい香りがして、お庭には水が打ってあり、天気のいい日は、物干しにはシーツがなびいていた。
塾が終わって帰るお家には夕食が待っていて、お花は眠っているけれど、季節の途中で枯れることは無かった。
お花たちは、母と一緒に目を覚まし、母が外の仕事をお仕舞いにして、お部屋にあかりを灯す頃、おやすみって眠りにつき、次の朝にはまた元気に咲いた。
花すべりひゆは、強い夏の陽射しの中で、いつも咲いていた。そして今年も咲かせることができた。
一鉢母の病院へ届けてきた。少しだけ、少しだけでいいから、母の心に届きますように
|
|
|
|