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2004/06/12(土)
side A : サンパラソル
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薄い乳白色の街は、霧に覆われているのかと見間違えてしまうのだけれど、玄関から出て空を見上げると、雲から続いている道が見える。
今日は開店前からの外出が入っていて、学校に行くより早い時間にお家を出る。
そんな日に、その花は開き始めた。
少しずつ開いていく花に見とれてしまって、濡れてもいいやって、傘は開かず駅まで走る。
今日は、ほおばっているときも、足を開いているときも、ベッドがきしんで汗が落ちてくるときも、目を閉じると、ずっとその花がよみがえっていた。
陽が射さない日のサンパラソルは、なんだかちょっと、悲しかった。
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