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2004/04/23(金) side A : 風邪ひいちゃった 
キャンパスには、緑とお花が溢れていて、きっと高校の時は制服で暮らしていた新入生のみんなの服装が、少しづつ風景に溶け込んでくる。

新しく学び始めて聴講する講義は、とても興味深いものが多くて、思わず図書館に寄ってしまい、お仕事の時間に遅れそうになってしまう。そして、お仕事帰りに開いてしまった本をお家に帰っても閉じられずに、ついつい夜更かしをしてしまって、風邪をひいてしまった。

ソープで働くようになって、とにかくお仕事の予定を入れているときは休まないようにしてきた。風邪をひかないように、体調を崩さないようにしないと、楽しみにスケジュールを調整してくれて、予約してくれたお客さんに無駄足を踏ませてしまう。そして私は、予定の収入がすべて消えてしまう。

お店で先輩に教えてもらって、とにかくイソジンでうがいをして、お家でも、学校でも、風邪が流行っていた寒かった日々は、電車を降りると必ずトイレでうがいをしていた。

ちょっと暖かくなってきて、そして新学期が始まって浮かれてしまっていた私は、ほんとうに何年かぶりでひどい風邪をひいてしまった。

水曜日に起きたとき、なんだか頭がガンガンしていて、熱を測ったら38度2分あった。それをみたら、ますます頭が痛くなってしまったのだけれど、その日は遠くから遊びに来てくれるお客さんの予約が入っていたし、次の日は外出の予定があった。学校を休んでしまうと、バイトも休まないとお家のみんなに変に思われてしまうので、「今日は、バイト終わった後、新入社員さんの歓迎飲み会なんで泊まるね。」って言って、お家を出た。自転車にもバイクにもとっても乗れそうじゃなかったし、木曜日の午前中はちょうど休講だったので、ホテルで寝ていようと思った。

なんとか学校もお仕事もこなせて、ホテルに入って、マツキヨで買った体温計で測ってみたら、39度6分あった。これはだめだなぁって思って、フロントに電話をして、救急急患病院を教えてもらい、「救急車呼びましょうか?」って顔なじみのフロントのマネージャーに笑顔で「タクシーお願いします」って言えたけど、病院に着いたときには、殆ど意識が無くて、次に意識が戻った時は、点滴を受けているベッドの上だった。

「家に連絡しようか?」国保の保険証と学生証を出す私に先生が言う。「大丈夫です。両親いないんで、おばぁちゃんと妹と弟に心配かけるだけになっちゃうんで。」「そう?」

私はこんなところには居なくて、こんな街にいないし、ホテルなんかに泊まっているはずは無い。完全に昏倒しなくてほんとうに良かったなって思った。

点滴のおかげだろうか、朝には8度を少し割っていた。料金を払って、「入院した方がいいと思うけどなぁ」と言ってくれる、まだ若い当直のお医者様と看護士さんにお礼を言って、ホテルに戻るとマネージャーさんが心配そうな顔で迎えてくれる。「体調良くなるまで、チェックアウト延長しますから休んでくださいね。」

ホテルの人達は、私がソープ嬢だということは恐らく気付いている。ソープ街に近いこのホテルでまだ若い女の子が、こんなにしょっちゅう泊まることは他には考えられないし。でもそんな素振りはまったく見せないで、いつも対応してくれるこのホテルが私は好きだ。

結局午後の講義は諦めて、外出だけ仕事をして、昨日の病院へお礼のお菓子を持っていくついでに、もう一度診察してもらって、また点滴を打たれた。

今日のお仕事では、指名さん全員に「薬やってるんじゃ無いよなぁ?!」って冗談を言われ、「どう思う?」って笑った。

今計ったら、7度5分だった。あと少しだ。もっと、気を付けなくちゃ。みんなに迷惑掛けちゃうもんね。

まだ、ちょっとボーってしてるので、文書が変だったり誤字脱字があったらスミマセン。おやすみなさい!


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