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2004/03/27(土) side B:男性は男性の性を知らない。あるいは 初めて二輪車を受けた日
新学期が近づいてくる。ソープの仕事中心に過ごす春休みの暮らしももう少しだ。

男の人達自身は、男の生理を知っていると思っているのだけれど、ゲイやバイの人以外の殆んどの人は、実物のエレクトした性器を、自分の物しか見たことがない。せいぜいストリップの生板か、後はビデオで見るしか機会が無い。どんな風に女の子を抱いているのか、どんな風に挿入して、どんな風に腰を使い、どんな風に果てるのかを知らないし見たことがない。

性器の形や大きさの違いには、最初の頃は驚いた。エレクトする前は、それ程違いは無い。怒張してくるとすべてに個性が出てくる。色・形、そして刺激を与えて反応の強い部位など、同じものは二つと無いといっても過言ではない。

性的な嗜好や、交わり方の好みは、私の場合はお仕事なので、普通のセックスとは違うだろうとは思うのだけれど、それは、本当に人それぞれ千差万別で、恐らく同好のカテゴリー内なら想像ぐらいは出来るかも知れないけれど、カテゴリーが違うと、なぜそれが、性的な興奮に繋がるのかさえ、理解できないようなことも多い気がする。ネットが一般化してからは、アンダーグランドな掲示板とかで、その辺の趣味の情報交換も行われてはいるけれど、ほんとのホントの処は、なぜかあまり書き込まれていない気がする。

昨日初めて、二輪車を受けてみた。そして、待ってましたとおねぇさんは今日も二輪車希望のお客さんを呼んだ。二日間私は、いつもより一本多く仕事をしてきた。今まで、自分以外の女の子のヴァギナの実物を実際に見る機会は講習以外には無かったし実際の性交を目の前で見ることは無かった。

講習は受けていたし、事前に指導も受けて、流れの打ち合わせも綿密にした。昨日の初めての二輪車の時、椅子の両側から壷洗いするとき、ちょっとよろけて、お客さんの首につかまってしまって、少し笑われた。それを除けば、マットでの入れ替わりも上手く行ったし、お客さんは一本分のサービス料に近いチップを二人ともくれたから、満足はしてもらえたのだと思う。昨日のお客さんは、明日おねぇさんの姫予約でもう一度来るし。

目の前のおねぇさんのヴァギナにペニスが挿入され、ピストン運動で少しづつ高まり、外陰部が充血して体がポッと紅を差して演技ではなくイクのを見た。事前の打ち合わせ通りに、お客さんとおねぇさんが高まっていくのに合わせて、クリトリスを舐め上げ、結合しているペニスと陰唇を舌で愛撫したり、騎乗位で腰を振るおねぇさんの後ろから、クリトリスを愛撫し、お客さんに見せるために、舌を絡ませてキスもした。その時に私のヴァギナをお客さんの顔に向けて、舐めさせたりもした。でも、私の方が挿入されているときに、おねぇさんに触られるのには、慣れることはできないだろうと思ってはいる。

二輪車も一つの男の人の性的な嗜好だと思う。同時に女の子が二人居るほうが、ビジュアル的にも楽しめるだろうし、ヴァギナと口は2個あって、手と足と胸はふた組づつあるから、色々なバリエーションが増えて、それをフルに楽しめる。同時に様々な刺激を受けることができるし、これを好むお客さんの気持ちも判るような気はする。

でも、自分とそのおねぇさん以外の女の子がどんな風に交わりイクのかは知らない。そして恋愛中のカップルがどんな風に性的な行為をするのかは、判らない。

少なくても私は、数百人の男の人のエレクトしたペニスを知っていて、それぞれの男の人が、私に向けた性的な嗜好を知っていて、そのほとんどの人の射精する瞬間を知っている。私の膣の中で変化する瞬間や、口の中で伸び上がって蠕動する瞬間や、柔らかな刺激では感じられなくなるほど粘膜が硬貨してしまって、手でしか感じられないペニスも知っている。どんなに指定通りの刺激をしても硬くならないペニスも知っている。そして、個室の中ではあるのだけれど、目の前で人が交わるのを見ることもできた。

でも、明日始めてお相手するお客さんは、誰にも似ていないかも知れないし、私がまだ知らない性的な嗜好を持っているかも知れない。「男は」って私に性的な事を話すお客さんたちは、自分の嗜好や、その嗜好の背景を話していて、男を代表している訳ではないなぁって思う。

一昨日から、何となく、性って何だろうって考えた。勿論結論は無いし、判った事は、「何にも判らない」って事だけだった。


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