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2004/09/28(火)
side A: 月 そして 桔梗
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今日は新潟まで行かないと、中秋の名月を見ることは出来ないと、朝の天気予報は言っていた。
学校が始まって、いっぱいいっぱいの毎日にまだペースが掴めない。
夏期休暇の間、私は半分ソープ嬢で、でも半分だけは私だった。
夏の名残と、すぐに迎える学祭の華やぎで、ちょっと浮つく学校でも私は装おう。
三分の一になった私は、あとの三分の二と上手く付き合うために時間を割き、私自身である時間は殆ど無くなってゆく。
ラス前まで仕事をして飛び乗る電車は、いつも一緒で、高校時代と変わったところと言えば、講義の終わりが遅いので、一本仕事が出来なくなり、その分休暇の時期と、週末と、祭日に長く仕事をするようになったことくらいかも知れない。
お家の門灯が見えて来て、顔を上げる。
低い雲は切れて、夜空は顔を変え、月の光が秋雲をしたがえて、中天に姿を現す。
見ることが出来たね、今日の月を。
桔梗と見上げる空は、驚くほど明るかった。
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![](/user/reversible/img/2004_9/28.jpg) |
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