最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2004年7月
前の月 次の月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新の絵日記ダイジェスト
2006/06/04 side A: ひさしぶり
2005/09/17 side A : ひまわり
2005/09/16 side A : 空 
2005/09/15 side A : そして
2005/05/23 side A : レースフラワー

直接移動: 20066 月  20059 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月  200311 10 9 月  200212 10 8 7 6 月 

2004/07/03(土) side A : つぼみたち
光に向かって、つぼみたちが背伸びする。

夏の用意をかばんに詰めて、母のお見舞いに行く。面会できなくなって、五ヶ月近くになるけど、今まで通り、隔週で私は病院へ向かう。

妹と弟は、会えないお見舞いからは少しずつ足が遠のいていく。

学校行事や、習い事や、広くなっていく交友関係や、たくさんの楽しい事に出会いたくて、少しずつ足が遠のいていく。

今でも食卓の父の席は空席で、でも台所に一番近い母が座っていた席には、食事の支度をする時は妹が座ったり、調子が良くってお料理をする日には祖母が座っている。

お揃いのお茶碗も、いつの間にか一度も使ったことのない母の分だけは、食器棚の奥のほうに、ぽつんとひとつだけ置かれている。

母が大切にしていた花たちは、母が居ない二度目の夏を迎える。

「おねぇちゃん、ごめんね。おかぁさんによろしくねっ」って二人は出かけていく。

ちょっと胸はキリってするけど、泣いてばかりいたあの日の頃を思えば、喜ばなくちゃって言い聞かせる。

広がる青空の中で、私は病院へ寄り、やはり会えなくて仕事へ向かう。

今日もきっと、そんなに悪い日じゃない。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.