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2004/10/08(金)
side B: 窓ふたたび あるいは 見つからないピース
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帆の型をしたホテルの端っこは、隣のホテルと驚くほど近い。この前、ここにきた時は、正面で観覧車が回っていた。
灯りの燈る窓からは、部屋の様子がはっきり見える。始めたばかりのジグソーパズルのように、窓の灯りのピースが不規則に並ぶ。
妙な形でハダカで交わる姿の隣では、小さな子供達が、遊園地を指差してはしゃいでいて、両親はその後ろの椅子に座っている。
ありがちに窓に手をつく女の子に、後ろから刺さって激しく動いていたり、ちょっと下の階になると、老夫婦がルームサービスを楽しむ隣では、ベッドに横たわる太った男の人のの上で大きく動く女の子も見える。
「見えるもんだなぁ」
一度終わってシャワーを浴びて、裸で窓際のソファーに座り、ビールを飲んでいるお客さんのペニスが、少しずつ硬くなっていく。そして私は呼ばれる。
深くなっていく夜の中、窓の灯りが増えていく。そして、カーテンが引かれて、色は淡くなり、そして灯りが落ちる。
3度目が終わって、そのまま眠り込むお客さんに毛布をかけたとき、窓のジグソーパズルは、もう全部ピースが揃っていた。
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![](/user/reversible/img/2004_10/8.jpg) |
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