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2008/09/20(土)
カイン
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金色の槍。
それは生まれる事が無い極小の存在。 極めて0に近い奇跡。 だが0でない限り、それが起こりえるという事の物質的な証明。
罪を背負い、罰を受け、生を得た者。 奇跡の産物も、選ばれし者の祝福も、咎人の烙印も彼にとっては自らという個を色づけるものとは考えてはいない。
彼にあるのは、ただ己の命で目の前の誰かを救うこと。 だがそれは己の命を無くす事ではない 己自身も生き残ること。 死を恐れるのではなく、死の先にある悲しみを男は恐れる。
彼と共に生きる男は彼を生き残らせる事に全てを望む。 たとえ世界の全てが彼の敵になろうとも 男だけは彼の傍に生き続ける。それが彼と男の“友”としての証。
「例え世界中の全てがお前の敵になっても、オレだけはお前の傍にいるって。それが友達ってやつだろう」
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