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2006/06/23(金)
獅子奮迅。
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そんなこんなな結果だった訳ですが。もうただただ、お疲れ様でしたという言葉しか出てこないようなネドヴェドの孤軍奮闘、獅子奮迅の働きっぷりでした。
もう10年も前になるのですが、ネドヴェドを見て、「この人すげーな!」と思ったのは、ボールを持ったままで後ろから思いっきりタックルを喰らって、ぶったおれた時でした。
普通だったら倒れ込んだままで、痛がったり、ちょっとは演技も加えて、時間稼ぎをするものなのに、顔をしかめたまますっくと立上がって、そのままディフェンスのために自軍コートに全速力で走り去っていく姿を見て、口をあんぐり開けたのをよく覚えています。 審判がカードを出す間もなかった。
基本的にヒキがいいのか悪いのか、微妙な人なので、欧州最優秀選手賞を取ったかなと思えば、レッド喰らって退場になり、一番大事なクラブリーグの決勝に出れなかったり、人五倍走り廻る分、怪我も多かったのですが、そんな彼が最初で最後のワールドカップで、最後の最後までピッチに立ち続けていてくれたことが何よりもうれしかったです。
何でもそうなのでしょうが、体を使う仕事は特にその一瞬で自分の一番のコンディションを作らなきゃいけないから大変だよな、と思います。運もあるし、自分ひとりで試合に勝てるわけでもないし。そんな中であの選手層の薄さで本当によく頑張ってくれたよなーとチェコの皆さんにただただ感謝しています。そのどうしようもなさみたいなものが一番のスポーツの醍醐味で、一番切ないところなんだけど。
試合が終わった後、イタリアには気づけば彼のチームメイトが元監督も含めたら6人もいたわけですが、彼らが次々にネドヴェドに寄ってきて抱き合う姿にだいぶ泣かされました。ユベントス自体が八百長疑惑で、来年はこのメンバーが一つのチームでプレイすること自体が難しそうなので、特に。
きっと今頃、誰が何言っても聞かないで、相変わらず外走ってるか、ボール触ってるかで自主練してんだろうなあと思うと、あー、本当にネドヴェドを好きになって、応援できてよかったなあと思います。チェコがワールドカップに出れて本当に良かった。ネドヴェド大好きだ。
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