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2007/05/24(木)
G。
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常々、人は2種に分類されると思っております。この時期になると台所に出現するアレを叩きつぶして撃退することができる人間か、そうでない人間か、という区分けです。
ロビンちゃんやルフィは絶対に前者で、サンちゃんやナミちゃんは後者。ゾロは「またつまらぬ物を斬ってしまった、…」とか言いそうだけど、叩きつぶすのは実はちょっと苦手なんじゃないかと思う。
私は幼少のみぎりは前者というか、カブトムシやクワガタとあんまし見分けがついていなかった訳で。田舎のせいか、夏になると網戸に仲良くこの3種類がへばりついていることがあったりするのですな。カブト、クワガタを捕まえ、最後の一匹に手をのばしたところで、母から、それこそアレを叩く勢いで後頭部をぶっ叩かれた記憶があります。母もまたアグレッシブな人でした。
成長とともに、後者に移行したのですが、2年ほど前、虫の居所があまりよくなかった時にアレと格闘する羽目に陥り、ぷつんと頭のどこかが切れてから、前者に戻りました。たかだかあんな大きさの物体に、自分が怯え、言いようにあしらわれ、きゃーきゃー言ってる図にひどく腹が立ち、全てが耐えられなくなった次第です。
そんな塩梅でヤツのことは叩きつぶせる私ですが、できればそういう肉弾戦は避けて生きていきたい、かすかな、しかし切なる願い。今日、仕事帰りに寄ったドラッグストアでそんな私の前に神からの贈り物が舞い降りてきました。
その名も『氷殺!!ジェット!!』マイナス40℃の冷気を吹き付け、凍死させるので、人間や環境にも安心という素敵な代物です。しかも「飛ぶ虫用」と「這う虫用」があるという親切設計。これは買うしかないねー、と思い、手に取ったところ。
「這う虫用」に記載されている適用害虫の中には「G」という単語がありませんでした。
「…そ、そうか。生意気にもヤツは飛ぶ。飛ぶからきっとこっちだ!!」と思い、手に取った「飛ぶ虫用」。
「飛ぶ虫用」に記載されている適用害虫の中にも「G」という単語はありませんでした。
カメムシ(あいつ、いつの間に洗濯物の中に忍び込んでるんだよ。なんのために私がタオルケットを洗濯したと思ってるんだよ。)、ゲジゲジ、ムカデでさえも適用害虫だというのに!!そもそもムカデやゲジは節足動物であって、虫じゃない!!!!
節足動物にまで適用されるのに、ヤツは範囲外!!!
あれほどの絶望感に襲われたのは久しぶりでした。私が後者に戻る日も遠くはない。考えてみればヤツは氷河期さえも生き延びてきたいわば「生きた化石」。マイナス40℃なんか屁でもないってことですか。そうなんですか。
そういえばインド洋でシーラカンスが捕まったらしいですね。同じ生きた化石でもこんなにも私をワクワクさせてくれるニュースがあるというのに。あいつは。レア度も低いし、生きた化石のクセに何の芸もない。いや、ありすぎる。アグレッシブすぎるんだよ、おまえ。
頼むから、生きた化石らしく、レッドデータブックに載るくらいの生息数になってくれたまえよ。そしたら、ちょっとは尊敬するから。
結局、ドラッグストアで私が買った品物は花粉症の時に鼻に詰める小さな脱脂綿でした。ハッカの香りがして、すーすーするよ。雑草の花粉は地味すぎて、杉花粉みたいな予測も天気予報は出してくれません。ぬごー。幼き時、鼻の奥に詰めすぎて、耳鼻科に行ってようやく取り出してもらったなあ。そういえば。
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