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2006/04/14(金)
ベンチで休んでいたら・・・
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買出しの最中、少々脈が上がってきてしんどくなったので・・・ス−パ−の中の休憩所のベンチに座って休んでいると・・・
目の前にある階段から、1-2才くらいの女の子がよちよちと、こちらにむかって降りてきました。その子のお母さんは両手に荷物をもって女の子より少し早く降りてきて・・・
よちよち一歩ずつ恐々手すりにつかまりながら降りてくる姿がかわいらしいな〜と見ていると・・・わたしの隣にすわっていたオバサン(推定年齢65-6くらいかな)が
「かわいいわねぇ」 というので 「そうですねぇ」 とこちらも相槌をうつと・・・
「あのね・・・あたしも赤ちゃん産んだんだけどね・・・・とられちゃったの」
と突然そのオバサンは私に話し出しました。 「とられちゃった・・・って誘拐ですか?」 とわたしもとっさに聞いちゃったんですが・・・
「ううん。ちがうの。わたしね。帝王切開だったのね。で帝王切開だったから、お前じゃ赤ちゃん育てられないだろうって・・・つれていかれちゃったの」
というんですね。
私は、まあよく昔は嫁ぎ先の家に後継ぎだけとられて体調の悪いお嫁さんだけ返されてしまう・・・というようなこともあったらしいので、その一種かなぁと思い 「だんなさんのお宅につれていかれちゃったんですか?」 と聞くと
「そうじゃなくてね、天皇のおじいさん」
「?」
今・・・なんておっしゃいました?
「天皇のおじいさんがきてね、つれていっちゃったの」
おばさん・・・じっと私の顔を見詰めながら真剣にそういいました。
マズイです。「そのテのひと」だったみたいで・・・最初からちょっとヘンだなあ・・・とは思ってましたが・・・・テキメンにヘンでした。
「天皇のおじいさんが来て赤ちゃんをつれていった」 といっているので
しかたなく 「そう・・・それは酷いことされましたね」 というと
「そうなの。」
と。
更に
「それでね・・・赤ちゃんは一人じゃなかったらしいの」
というので
「ふたごだったんですか?」 とわたしが聞くと
「15人いたの」
と・・・・
わたしは唖然としましたが
「そう・・・それはちょっと多すぎたね」
というと、そのオバサンは深くうなずいて
「そうだったの。」
といって去っていきました。
この会話はいったい なんだったんだろう・・・・と。
木の芽時の風物でしょうか・・・・。 不思議なひと時でした。
それにしても・・・「天皇のおじいさん」って・・・・ 今上天皇を基準として考えると「大正天皇」 昭和天皇を基準として考えると「明治天皇」ってことになりますが・・・
万が一このオバサンが民間にいらっしゃる旧宮家関係の方だとしても・・・「天皇のおじいさん」はこのオバサンが出産したときには亡くなっております。 なんで赤ちゃんを連れ去ったのが「天皇のおじいさん」でなくてはいけないのか・・・
きっといろいろな事情があったんでしょうねぇ・・・で・・・彼女にとって一番納得いく説明が「赤ちゃんは15人うまれて、帝王切開後は育てられないだろうからと天皇のおじいさんが来て連れ去った」だったのかもしれません。
ほんとに不思議な会話でした。
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