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2007/06/10(日)
県庁の星
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織田祐二の映画「県庁の星」面白かったです。
民間と役人が交流していくうちにお互い「学びあうことがある」というストーリー。
織田祐二の「お金がない」っていうドラマもかなり好きで毎回かかさず見てましたが。
あの人は「上」と「下」の「はざま」で揺れる役がすごくうまいですね。
当初は「立場が上(権力者側)」にあこがれて、周囲など見向きもせずにまっしぐらに突き進んでる。が・・・途中で「立場が下(弱者側)」のものの存在に気がつく。そして・・・最終的には「弱者の味方」になる。 そういう役どころがうまい。
「ノーブルでフォーマルでクールな面」と「きさくでカジュアルで人懐っこい笑顔」の両方を持っている俳優さんだから「両方の世界」の「橋渡し役」が出来るんだとおもう。
今の「格差社会」に求められていくのはこういう「人物」かも。 「格差社会」ってのは「お金」の問題だけじゃない。
私は、最近「かね」「かね」「かね」の世の中に辟易している。
教育改革だといって、教員になる人間を「大学院卒にして、教育の質の向上を・・・」と安部さんが国会で言っているのを聞いて驚いた。 大学院に進むのにどれだけの「かね」が必要か。大学だって我が家は「改革」とやらのおかげで無一文になって以来息子に私立の適当な大学にも入れてやれなかった。なので私のように自力で通信大学に行く予定だが、「慶應だけは嫌だ」と息子は言っている。 わたしの苦労振りを観て「とても俺には無理。」と他へ行くことにしたらしい。(苦笑)
なんとかかんとか「通信大学」があるおかげで「大卒」になれて、旧司法試験受験も教員資格も受験可能という道がいままではあった。
しかしこれからは、「大学院卒を義務付け」ることでどんどん「情熱」があっても「金のない人間」は職業の選択の自由の機会を「国」に奪われる。
わたしの大叔父は中央大学の法科の夜学にデパートボーイをしながら苦学して弁護士になった。(祖父の兄なのでもう亡くなっているが。) こういう「情熱」がまかりとおらなくなるのはなんとも寂しい。
そろそろ「七夕」だが 「大きくなったら先生になりたいです」 なんて短冊に書いても・・・親に
「うちは大学院までやれるお金はないからいくら祈っても駄目だよ」 と幼稚園あたりで、厳しい現実をつきつけられる世の中になりそうだ。
世知辛すぎるじゃあないですか〜。夢がないじゃないですか〜。 こういう日本はちっとも美しくない。
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