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2008/06/28(土)
ダメっぽい・・・・
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(株)翔泳社さまからご依頼のあったお正月用「年賀状」のイラスト三点。
仕上がったので入稿前にメールいれたら、「デジカメでいいので画像を送って欲しい」ということになって、画素がメチャ荒くて恐縮なデジカメで撮影(高画質なやつは普段息子が持ってるので息子が仕事休みじゃないと仮してもらえない)。
そうしたら
「雰囲気が重い」ので修正してもらえますか?
と言われ・・・・
まず「雰囲気が重い」という意味がよくわからないのと、 今週はもうスケジュールがマンパンで描き直してる時間がないので
これで採用されなかったら、掲載の話は流れてもいいや。と
いえ、、、自分的に「雰囲気が重い」という言葉に、編集者さんたちとの「感性のジェネレーションギャップ」を感じたんであります。 たぶん・・・・ 感性が違うので、自分『描き直し』たところで採用されるようなものは描けないだろうな・・・・と。
昔、「ネクラ」という言葉が流行ったときのかんじを思い出しました。 なんというか・・・「コンシダ-」(熟慮)を「くよくよ悩む」とか「根暗」とか、バッサリと大雑把に分類してしまうような、あのかんじ。
「まじめ」だと「おもいんだよね」とかと分類されてしまうような。
本来「重い」というのは「重苦しい雰囲気」などと、『深刻なムード』のことを指すのに、そういう使われ方はしない。 こうなってくるとコミュニケーションがとれないし、先方の『基準』とこちらの『基準』に「ズレ」があるので、どうやってもダメ。
なので、こちらから「お断り」しました。描き直しがあるにしては、ギリギリの依頼でしたし。普通、二ヶ月くらい前から依頼があるのに、今回二週間前。締め切りギリギリのご依頼。私は筆が早いほうなので、一週間で三点くらいは書き上げますが、ちょっと遅い作家さんは無理だと思う。
「お正月の厳粛な雰囲気」が「重い」ととらえられてしまっては もうお手上げです。「厳粛な中にある華」というのが通用しない。「余白の美」が通用しなかった「アメリカサイト」とのお仕事みたいに・・・カルチャー・ギャップ。
出版関係の方とお仕事していると、年々その傾向が強くなっているのを思い知らされる。
老舗の経営者さんとかからのご依頼だと、伝統や格式にこだわりをもっていらっしゃる方が多いので、むしろこうした衝突が少ない。
私の絵は水墨画墨絵の世界でも「今風」な方なんですけど・・・ それすら「古く」なってしまったのかもなぁ・・・と
寂しい気がします。
しかしこのパターン・・・う〜ん、昨年も「ねずみ年」の干支イラストにものいいがついて、結局描き直さないうちに、本ごと企画だおれして出版されずじまいだったんでしたっけ。 また今年も同じ? ふ〜〜( ̄ ̄o)
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