泉照(杉崎しをり)「店番」日記
水墨画作家「あとりえ泉照」はのんびりですが営業中
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2018/01/05(金) イントロ部分をちょっと掲載
今日は「神の星アストリア」のイントロ部分をちょっと掲載。




「神の星アストリア」


序章

宇宙に点在する知的生命体が支配する惑星は、かつて思い思いの思想や主義によって運営されていたが
ある時、その統一性のない活動のために、宇宙消滅の危機に瀕した。
その歴史を事細かに述べることは、ここでは避ける。


その歴史を語る必要はこの話にはあまり必要がないためだ。
ただ、そういうことがあったために、現在は、多くの惑星が北斗星である「太乙真君」の呼びかけのもとに協力し、宇宙の恒久的平和と安定のために「宇宙連合」を設立。その宇宙連合は、ケイロン学派という、超近代的学閥をシンクタンクに抱え、現在はその加盟惑星数は1000に及ぶ。その宇宙連合の条約のもとに「宇宙管理センター」が置かれ、北斗の七賢の一人「文曲」を筆頭に運営し、惑星間の物理的データを収集分析することで宇宙の環境の維持と改善を、図るべく勤めていた。

その宇宙連合のシンクタンクであり、宇宙管理センターの局長である文曲を育んだケイロン学派の頂点であるケイロンアカデミーにほど近い場所に、マナーハウス風のこじんまりとした城があった。


この城に、次期「北極星」の位を約束されたフェルク・エラがケイロンアカデミーの物理学教授を努めつつ、居住していた。

フェルク・エラと文曲は同期の学友として面識があったが、フェルク・エラは、文曲の存在を快く思っていなかった。
その「憎悪」にも似た感情は日に日に増大していき、今や自らの就任時までに文曲を暗殺しようと画策し、実際実行にいたっていた。

タランチュラの巫女の世代交代時、その世代交代に文曲がからんでいると知るや、文曲に偽の海図を渡して、誤った地点におびき出して抹殺しようと目論むも、すんでのところで文曲に見抜かれて計画は失敗に終わった。

その時の敗北の記憶は、ますますフェルク・エラの復讐心をたけらせた。

そして・・・・




1.ヴァーラスキャールブの宴



「ヴァーラスキャールブ」と呼ばれる、このマナーハウス風の古城で、フェルク・エラは新たなる計画のための「集い」を開いていた。

しかし、その真の主催者はゲストである、牛飼い座のアルクトゥルス・・・といってもいい。

アルクトゥルスは文曲にとっては宿敵の相手といってよかった。行き過ぎた経済優先主義と環境破壊は、文曲の逆鱗を常に逆なで、アルクトゥルスもまた、文曲の禁欲的ともいうべき志向を毛嫌いしていた。

その点において、フェルク・エラとアルクトゥルスの利害は一致していた。
さらに・・・そこに、タランチュラの巫女の座を狙った巫女ルエルの妹、ルシーラとその夫のユグノーが加わっていた。

殊にユグノーはギリシャ彫刻のような容姿をしていて、神殿警護の護衛官であったが、内乱を企てて以来、その職を解かれ、タランチュラから隔てた惑星レイギルにルシーラとともに暮らしていた。

すべて、文曲に対して積年の恨みが積もるものばかりといってよかった。

この華々しい面々が集い・・・

彼らの話題は「いかに文曲を消し去るか」に主眼が置かれるのは自然といえば自然であった。


アルクトゥルスが、ワイングラスを傾けながら

「そろそろ・・・あのアルファルドがケイロンを卒業するころでしょう。」

とフェルク・エラにむかっていった。

「文曲が後見人になっているあのアルファルド・・・もとはといえば、貴公が宇宙センタージャックを行うために、宇宙で拾ってきたうみへび座の孤児だとか・・・あのモノは、在学中に『変容』を遂げて、来春卒業予定です」

フェルク・エラがそういうと

「なんとか、あのモノをこちら側に手懐けたいが・・・」

アルクトゥルスがいうと

「どう思われますか? 素養はありそうですか? あのモノは文曲に対してあまりいい印象をもっておらないと、わたしには見受けられますがね。こちらサイドに引き入れて・・・」

「さよう。東洋型ですよ。ですからちょうどいい。蒼くんとアルファルドの交流は、アルファルドが我々サイドか・・文曲サイドかを計るのにちょうどよいのです」

といった。

ユグノーは不愉快そうに眉をひそめて目の前のワイングラスのワインをあけた。

「さて・・・例の計画はどうなりましたか?」

フェルク・エラがアルクトゥルスに改めて切りだすと

「万事順調です。今年の宇宙連合の定例会議が楽しみですな。あの文曲がいったいどんな顔をするか・・・」

そういうと、アルクトゥルスが愉快そうに声をあげて笑った。

フェルク・エラが鋭い目線をアルクトゥルスに向けながらニヤリと口元を歪めた。
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