泉照(杉崎しをり)「店番」日記
水墨画作家「あとりえ泉照」はのんびりですが営業中
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2018/02/03(土) 長いcardの話
実は、私は以前、タロットカードを捨てたことがあった。

といても、私が在宅で電話占い師をしていたとき、どうしても邪魔がはいってそれが続けられなくなったためだった。

しかも、私の名を騙るものまで現れたので、わたしは

「なら、わたしの代わりにやってごらん」
とカードを手放した。

それから、数年後・・・

手放したカードと同じ「マルセイユ版」がたわたしのところに来た。

カードが戻ってきた・・・。

古本屋の店主からもらったカードにここ数日意識をアクセスしていた。

不思議と、出会ったとき、私はこのカードを
「この子」

と呼んだ。

意識を集中すると、カードは語り始めた。

「わたしに占いをさせたいの?お前を使って」

と聞くと、どうやらそうではないらしい。

はじめは、威厳に満ちた中世の年老いた道化師の姿で現れて、「我こそは本物のタロットである。ほかの者はすべて偽物であるから、声を聴くな」

と大仰にふるまっていたが、
どうも、タロットにやどっているのは道化師ではなさそうで・・・

意識をすり合わせると、その正体は

一匹の猫

であった。

飼い主と話がしたいと、ずっと思っているうちに気が付いたらカードになっていたという。

そして、飼い主はよく、タロットを使っていたので、自分はカードとして飼い主とコンタクトするようになった。

ということらしかった。

ネコは死後、どうやら、飼い主の大切にしていたカードに自分でも知らないうちに乗り移ってしまったらしい。


以降、煉獄にも行けずカードに着いたままになっていると。

飼い主は他人はあまり占わなかったらしい。

もっぱら自分のことを占っていたという。

で、何故わたしのところへ来たかと聞くと

「同じ匂いがした」

という。

「同じ魔術師の臭い・・・」

だという。

自分は老いていて、もうパワーがないから、占いには使わず傍においておいてほしいと。

その変わり、傍において触れていれば、集中力が高まるぞ

と。

年老いた猫の霊(しかもイギリスから40年前にやってきた。)がこもったカード・・・

本来はカードには悪魔が宿っているのだけれど・・・。


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