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2009/01/29(木)
MY GUITAR STORY その8
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1956 MARTIN D-28(1991〜)
ブルーグラスにおける三種の神器とは、F-5とGRANADAそしてD-28でした。 D-28はブルーグラスを演る上で、決して無視できない存在のギターであります。 音質的には18系の方が好きですし、GIBSON系(但しよく鳴るもの)の方が好みに合っています。 しかしそれでもD-28は、それが持つ魔力といいますか、持っていないと気が済まないギターです。
そして一度は持ってみたいのが、オリジナルのヘリンボンD-28(1946年までに生産されたD-28)です。 大学生の頃「いつかは買ってやる」と楽器屋のショーウィンドーに釘づけになっていました。
そして米国の通販カタログでしばしば目にするようになり、価格も当時4〜5千ドルと手の届く 範囲だったので(とはいえ当時$2000以上の楽器は誰も手をださなかった時代なので、非常に高かったのですが)、 購入の予定をしていたのですが、その頃はバンジョーにばかり目がいっていて、購入の時期が遅くなり、 その間にヘリンボンD-28の値段がドーンと高くなり、手の届くものではなくなってしまいました。
そんな頃、バンドメンバーのLloyd門川が彼の56年のD-28を売っても良いという話があり、 売って貰ったのがこのギターです。
D-28の年代別イメージを述べますと、1930年代が「豪」40年代が「軟」50年代が「硬」60年代が「野」と、 勝手に感じています。 50年代はアメリカ文化が華開いた時で、音楽でも電気楽器が多用され、生楽器も音量が必要になり、 ギターにもヘビーゲージの弦が用いられるようになりました。 そして構造的にもしっかりしたものが望まれ、「硬」のイメージのD-28が誕生した。 そのように思います。
さてこの56年製D-28,最も50年代らしいギターに思います。 音質は知恩院の釣り鐘のイメージかな? 低音から高音までパワフルに鳴り響いています。 今年53歳になるこのギターですが、まだまだ現役第一線で使用できるギターです。
各時代におけるMARTINギターの特徴はヘッドストックにも現れています。 ギターファイルで30's,50's,60's,70'sのヘッドが見比べられますので、是非ご覧下さいね。
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