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2009/01/15(木)
MY GUITAR STORY その6
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1960's GIBSON A-50 (1986〜)
マンドリンとしては三代目にあたります。 当時一緒に活動していたマンドリン弾きの板東氏が、F-5に買い換えたときに譲って貰いました。
普通ブルーグラスで使われるマンドリンは、Fタイプと呼ばれる肩に渦巻きの付いた物が多いのですが、 このマンドリンはティアドロップ型です。 音は堅く深いFタイプに比べ、柔らかく周りを包み込むような音と言えばいいか (音を表現するのは難しいですね)、とにかく比較的安価なマンドリンにしては音量、 サスティン共に満足のいくものです。
前の所有者、板東由章は大学の後輩で、クラブでブルーグラスのバンドが組めず、 ストーミーマウンテンボーイズに加入しました。 ストーミー創設2年目の1980年の事だったと記憶します。 どういう訳か彼は私の就職先での後輩にもなり、会社の片隅でジャムをしていた記憶もあります。
その後、板東氏の友人の児嶋氏がドブロで加入し、ベースが森田さんに交代してストーミーサウンドが確立しました。
88年に私が東京に転勤になり、板東氏もタイへ長期出張になるなどバンドの活動に、 迷惑をかけた時期もありました。 (余談ですがドブロの児嶋氏は東京に赴任になった時も、月に3回ほど京都に来て活動していました。 凄いエネルギーですね。)
しかし90年頃からは全員京都で活動できるようになり、各種イベントやフェスなどで徐々に活動の場を 広げていったのですが、運命とは皮肉なもので92年6月?桑名のOK牧場というライブハウスに メンバーが集合するとき、自動車事故で彼は落命してしまいました。
享年32歳でした。
彼は、今ではあまりに高価になってしまったギルクリストF-5を88年に購入しており臨終の場には、 ギルクリストがお供していました。 今も板東家のどこかで静かに、彼を見守っている事だと思います。
かくしてA-50は彼の形見になってしまった訳です。 めったに手にすることのない楽器ですが(手に入れてから24年、弦の交換は3回くらいかな?スミマセン)、 いつ弾いても暖かい空気に包まれるようなそんな楽器です。
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