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2010/01/07(木)
桃太郎の真実 6
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犬、猿、雉は桃太郎の心が鬼に目覚めたとき、鬼の心のままで鬼ヶ島にたどり着くように頼まれていたのだと打ち明け、すまないと告げ、去って行きました。
桃太郎は財宝を持って故郷に帰り着きました。
その姿は、鬼の血で赤く染まり、目も腫れ、充血していました。
人々は小鬼が赤鬼になったと恐れ、桃太郎が持ち帰った財宝を奪い合い、桃太郎は牢獄に入れられてしまいました。
桃太郎は牢獄の中で1つの物語を作りました。
昔々、あるところにお爺さんとお婆さんがいました。
ある日、お爺さんは芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。
すると、川上から大きな桃が流れてきました。
お婆さんは桃を持ち帰り、桃を割ってみると、中から元気な赤ん坊が飛び出してきました。
桃太郎と名付けられた赤ん坊はスクスクと育ち、お爺さんとお婆さんに見送られ、鬼退治に出発しました。
その途中で犬、猿、雉と出会いました。
『桃太郎さん桃太郎さんお腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな。』
桃太郎は犬、猿、雉にきびだんごを与え、一緒に鬼退治に行くことをお願いしました。
桃太郎たちは鬼ヶ島へたどり着きました。
えぃ、やぁ、とぉ。 桃太郎たちの攻撃に鬼たちはひとたまりもありません。
鬼たちを懲らしめ、桃太郎は財宝を持って帰りました。
人々は喜び、みなで笑いあいました。
めでたしめでたし。
それは幸せな、とても幸せな物語…。
桃太郎の死後、その物語は語り継がれ人々の心から鬼はその存在を消していきました。
…………終わり。
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