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2009/12/01(火)
危ない!
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夕方、電話が鳴る。
「もしもし、お母さん?○○だけど。」
「何?」 「ん?あんた、声が変だよ。風邪ひいた?インフルエンザじゃないの?」
「大丈夫。まだ熱はないよ。」
「あっ、そう・・・・・それでね、あーでもないこーでもない・・・。」
「あのさー、サイトウって奴から荷物届いてない?」
「ないよ。」
「あのさ、携帯踏んづけちゃって会社の携帯だから、2〜3日この番号だから。」
「はいはい。」
オカシイナ?って思った。 まず、息子が名乗った名前の読み方が変だったけれど、風邪のせいで鼻が詰まって発音が変なのかな?
一瞬、オレオレかな?という気がしないでもなかった。 だから、折り返し壊れているという携帯番号にかけ確認しようかと思ったけれど、 お金の要求があった訳じゃないので、まっ!確認は後でもいいや・・・。
20時近くになった頃、また息子から電話が入った。
(あれっ?)
壊れて修理中と言っていた番号でかかって来た。
「あれ?携帯壊れてるんじゃないの?」
「はぁ???」
「風邪もひいてないじゃん!」
「ひいてないよ。」
「だよね・・・・・夕方ね、ペラペラペラペラ・・・・・・・。」
「それ、オレオレだ!」
「いやぁー・・・・・・・まずいね!」
電話の着信履歴があったので、一応、警察に電話を入れた。 被害は無いけれど、この携帯番号は知らせたほうが良さそうだし・・・。
警察にこの件を伝えると、
「お母さん、貴方は自分は騙されないと思っていますね?」
「はい。」
「でも、もう騙されてるじゃないですか。」
「えっ・・・・・・・・・・・?」
「貴方みたいに、騙されないと思っている人ほど騙され易いんです。」
確かに・・・。 『もう、騙されている』という言葉を聞いてから、初めて自分が騙されていた事に気付いた。
(「お前はもう既に死んでいる」・・・って教えられてから気付くアレみたい?)
息子の声も名前の読み方もオカシイナ?と気付きながら、 勝手に風邪と解釈して普通に会話をしていた。 普通に会話をした時点で、完璧に騙されている。 危ない!危ない!
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