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2010/02/28(日)
僕等のチカラで世界があと何回救えたか
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を、観に行ってきました。
いままでのランガンステージとは変わって、 いい方は悪いけど重くて、切なくて、悲しくて・・・ 不細工な人間らしい物語だった。
誰だって通ってきた14歳。 若さと、葛藤とリアル過ぎる狂喜。 他人を傷つけたくて、自分を消してしまいたくて それでも、スペシャルを、特別を求めていた。 今思い返すと自分勝手で、汚くて忘れたいと思ってしまう時代。 でも、きっとあの頃があったからこそ今の自分があって、 そんなことも心のどこかでわかっている。
本当にあったことを、ストーリーのしかも重要な軸に落とし込むというのは、きっと迷ったことだと思う。 わたしなら、きっと出来ない。
1983年生まれ、「高羽 彩」さん。 「14歳当時の私のごくごく個人的な感覚に支えられている」というコメント。
1997年のあの悪夢の様な事件。 わたしは、12歳。 14歳の同世代といっていい男の子の凶行。 ただ怖かった。恐ろしかった。 でも、 「14歳で人って殺せるんだ」 「この小さな両手でだって死を左右できるんだ」 口は紡いでいたけど、そう思った事実は隠せない。
彼の事件をテレビで知ったあのころ子供だったたくさんの人々、 どんな風に感じていたのか・・・
嫌悪をいだいた人。 自分とは関係なくて良かったとほっとした人。 彼の凶行にリアルを感じた人。
彼のように人を殺してみたいと思った14歳から心の成長を止めたまま22歳になった梶島。 彼になりたいと思った14歳の少年竹之原。 知的障害をもった、星が好きな22歳のユタカ。 14歳の頃、知的障害を持った兄を殺して欲しいと思っていたが、現在兄を受け入れて大切に思う気持ちをもった前田。 肉体派で、ストレートどこか憎めなく今時の青年進藤。 まっすぐで直情的、教師に理想と憧れを抱いている幹久。
誰もが大なり小なり心のどこかに持っている気持ち。
「特別になりたい」
人を殺してその人の時間を止めることで、 自分の時間も止めて特別になれると思い続けてきた梶島に ユタカがこういいます。
「みなきゃダメだよ。 星を見ればわかる。 特別なんてどこにもないってことが」
梶島はユタカに言われて、星を見ることで大人になるのです。 14歳の心が解けて大人に踏み出す、印象的なラストシーンでした。
わたしもつまずいたとき星を見ようと思いました。
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