TAKAの日記
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2006/10/29(日) 進路進展。前編。
((例えば5月の風になれたら、キミの耳たぶをすり抜けてあげるのに。。それとも2月の粉雪になり 襟元に融けてついて行きたいよ。。))

それからというもの俺はバイトとスキルアップに生活のほとんどを費やした。バイトは引越しの助手。移動中は携帯でリリックを書いたり、練習できたり。同乗のバイト仲間には変なヤツだと思われるだろうが。。とにかく時間が惜しかった。

卒業後の資金集めもスキルにも 少しずつ成果が出てきた頃、ウメの進路も決まりそうになっていた。。

。。久々の学校。午前9:00。逆算して卒業はできるように出席日数を微調整。

こうやって窓際の席に揺れるカーテンに視界をたまに遮られながら ただ座っているだけってのも退屈だったが、バイト疲れのカラダには丁度いい休憩だった。3階の窓の下ではグラウンドで1年坊らしき 体育の授業が行われている。
あと数ケ月もすればこうやって 黒板にチョークがあたる音や
制服が肩並べる風景も思い出っていう記憶になっていくわけで。。教科書をマジメに目で追うヤツ、ノートとってるヤツ、寝てるヤツ、ここにいる 全員がここにこなくなる、通う場所が変わるんだなぁって そんなコトを考えてるウチに、、
静かな教室で 俺は 10月の乾いた空気を 頬に心地よく感じながら 眠りに誘われていったんだ。

放課後、互いが登校してるのをしってる俺やユウスケは
反対側の校舎のウメのクラスへ向かう。
西と東をつなぐ 剥き出しの通路は 以前なら部活でジャージ姿が多少いたもんだが 今はもういない。
3年専用のこの通路は校舎を出るまでのトモダチとの
ダベリ場でもあった。

俺とユウスケが歩いていくと反対側から カズミとアユミがこっちに歩いてくるのが見えた。遠目ながら目があった気がして。
なんとなくではあるが4人が立ち止まる。

<おう、久しぶり。>俺はカズミに声をかけた。

<オース☆ 久しぶりだねぇ。ガッコ来てたん?>

久々に聞いた気がする声は懐かしいってほど時間は経っていなかったがそれでも俺に軽い動揺を与えた。

<そら 来てるべやー、あ 進路決まった?>
白々しく聞いてみた。この時期ならよくあるトモダチ同士の会話だが 聞いてみてよいものかと思いながら、、

<う〜ん?まだだねぇ〜 タツヤは?>

<うーん?決まったよーな?決まってないようなぁ?>

別に探りあいをしているわけでもないけど ナンカ 相手の行き先を聞き出すきたいでこっぱ恥ずかしいじゃん?
行き先を告げるのもな。そんなワケでこんな会話だった。

<ふーん>カズミは少し髪が伸びてて、ウシロを結んでいた。
切る前の印象とはほど遠いが 黒髪に戻した雰囲気も
また新鮮で。彼女はよくわからないといった顔をしている。

<また連絡すらぁ>

立ち話ではこれが限界、ユースケにアユミも居るしな。
俺は手を上げて 通路の向こうへ歩きだそうとした。
こんなフツーな会話ができるまでには関係は修復?していたのだが カズミの耳のピアスを俺が見逃すハズはなかった。
そして カズミが師匠と仰ぐ映画音楽の講師がN市に居て。
彼女がその講師の生徒になるべく その紹介で音楽関係の仕事につくためN市に進路を決めていることを知ったのはこれより
ずっと先のことだ。

<ばいばーい☆>

<おう!またな!>

。。。こんなやりとりが俺には特別に思えた。
ユウスケとアユミがそんな俺らを微笑ましくもどかしく見ていたのに俺は気がつくワケもなく。。

ウメのクラスに来てみるとウメが待っていた。とてもコーコーセーにゃ見えないガタイにリュック背負って、どこかコミカルだ。

3人で学校の外へ出ると、今日は制服だしミーティングと称して夜に ウメの家に集まることにした。

まぁ酒盛りだな、18歳なら当然だ。おい。


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