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2006/10/31(火)
進路進展。後編。
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。。。ウメ宅。午後7時。
ウメは 母方のオバアちゃんと二人暮しで、料理もよくする。
このでかいリビングでウメの作った中華を大量に並べ まずは
缶ビールを開ける。
＜はい お疲れ〜＞ユウスケの気のない声で乾杯をする。
＜カンパイー。＞
＜スゲ 量だな＞俺はテーブルに並んだ 餃子やら春巻きやらを品定めしながら から揚げへ手をつける。
＜まぁ 食っとけ？エイヨーつけろ？＞
ウメが機嫌よく。
その後 1時間ぐらいたわいのナイ話しをして 話題はやっぱり
12月のライブのことが中心だったが。
ウメがプリンスのＤＶＤを集めるほどのファンだと知ったのは別にどうでもよいことだ。
＜あんね？俺 進路決めたわ＞ ウメが話しはじまる。
＜俺、Ｎ行くわ。＞Ｎ市のことだ。Ｎ市はトウキョウと並ぶ３大都市で、音楽やる環境ＨＩＰＨＯＰには向いてる土地柄ではあるが ウメのＮ行きはまた違う理由があった、ウメの話しでは。まだ 近場であるＮなら音楽やるにも 料理の勉強するにも 都合よく 自宅から通うことも可能で。
おばあちゃんのこともあるんだろう。。
トモダチも多いガキ街近郊から離れるのに抵抗があるらしい。
＜なによ。レイちゃんいるし？＞ ユウスケが茶化す。
＜バッカ ちげーよ！＞真剣に赤い顔で怒るウメ、
コイツは自宅とはいえ飲みすぎだ。
＜ナニ？つーか レイナさんと連絡とってんの？＞
＜おお タツヤ知らなかったん？＞ユースケがビール片手に
盛り付け用の皿に今度は野菜炒めを取る。
＜へぇー。けどなんでレイナさん、トウキョウとかいかねんだろ？＞
当時 音楽やるならトウキョウ。そんな都市伝説的イメージが俺にはあった。実際時代はそうでもない。
＜まぁ いいじゃん？ウメの前途祝してー＞
。。。ユウスケ オマエも飲み過ぎだ。
Ｎ市かぁ。まぁ近場ではある。この街にも数時間で移動できる。先にいったように通うことも可能だ、
＜そうかぁ。んじゃ活動するなら Ｎ中心かぁ＞
ユウスケはトウキョウ行きを決めたばかりだった、、そして俺も。
けれど ウメのこの決断に迷いが生まれてしまった。
俺はなんとでもなるとして。
ＺＥＲＯ ＧＫのことをユウスケはどう思ってるのだろう？
そんなコトを思った。
＜ユースケは？トウキョウだろ？＞俺が言う。
＜ま そーなんだけど。ウメが そーくるか。チーム優先させたいのもあるんだよなぁ、せっかくのメンツだしな＞
確かにユースケの音楽活動への意気込みは確固たる意志があった、幸いシゴトもどこでもできるシゴトでもあるし。
カノジョのこともちょっとはあったかも知れない。
待てよ？ってコタ 俺が一番 不確定か？
トウキョウ Ｎ市、、うーん。音楽。シゴト。。うーん。
こんな年内もあと2ケ月しかないつー時期に行き先さえ決まってないのも 俺ららしいってもあるが。
12月のライブ、ここに集中したいってのもあった、
むしろこのライブが各々の方向性を決定していくのではと思うぐらいに。。
いろんなヤツがいるんだぜ？こんなテキトーなヤツラが居るのも時代だし 必然だ。じゃなきゃ 今頃受験ベンキョにはげむ
が立派な扱いされねーじゃんか。
俺にはできないことだし 大学いってベンキョして。マジにスゲーと思う。けど同じように 俺らみてーなのもテキトーながら
必死なんだ、決まればマジんなんのが特有で。
それでイイとも思った。
少なくともこの日のミーティングは打ち合わせらしいことはほとんどなく 結局 朝の5時ぐらいまで桃鉄で盛り上がった。
当然 それはゲームおたく ユースケの趣味で。
けど笑い転げた最高に楽しい夜だったんだ。
今後ボンビー ウメって呼んでやろう。
（（ジモトで通用しねーヤツがどやって外で通用すんだよ？））
酔って言いやがったウメのセリフは俺らを引き止めるためだけの
吐き捨てだったかもしれないが それを聞いて ユースケも俺にも 思いっきし刺さってくれて。
また数日後のスタジオではＺＥＲＯ ＧＫと改めて改名宣言と
ユースケリーダーから お達しがあり。依存はなく。
まずはライブ、そこで何かが見えるかもしれない。
今日もラップしながら。バイトしながら。 ワクワクしてる自分が今までありえねーぐらい。 自分を好きだと思わせてくれた。
音楽と仲間と成長と青き時を。
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