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2006/11/25(土)
リンク 後編。
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<タッ君?どしたの?>
俺は考えごとをしてたみたいだ、ああ 唐突な情報入手でカクルパニくってたのは認める。 ふざけた呼ばれ方されたことにツッコむのも忘れて、俺はその場に座り込んだ。
すぐにカズミもスカートをヒザ下に入れその場にしゃがみこんだ。こんな些細なことで嬉しくなるもんだ。
さっきまでと同じ目線のままだが目を合わせづらく。。
<んじゃ 将来は作曲家なの?>
<いえいえ 単に音楽をやってみたいだけッスよぉ♪> そういえば以前から音楽や演劇や舞台と幅広くキョーミを示していたっけな。俺も音楽に目覚め。と言えるほどのものなのか?まぁ 同じような、、
<ソッチは えーと ユースケ君達との。。>
<ZEROーGKね。改名したのよ。うんNで活動するつもり。 シゴトとかは未定だなー。とりあえずバイトして金貯めねーと引越し代も出ねえ。>
スラスラと言葉が出てくるのは俺が何かに安心したかのようでもあり。
<大変だね〜 カラダ気をつけなよー>
<そこだきゃ大丈夫ですので。>
<ははは☆>
今日。このセッティングをしてくれたカズヤに感謝した。 あのオセッカイにゃ今度 お礼しておこう、多分。
<あのさぁータツヤぁ。。>
<あん?>
カズミがトーンを変えて話を切り出すトキはなるべく気がつかないふりをする、それがイイ話か悪い話かは大体分かる。 それもヨシワルシだ。
。。。。<あれ?> 先に俺が空から降る異変に気が付いた。
(雪?いや。) 視界に入ってくるのは確かに雪に見える。
<これ雪じゃね?>
<わあ☆> カズミがすぐに手を伸ばしてはつかもうとする。
<泡?>
<泡?> カズミが同じく繰り返す。
あとで知ったことだがこのトキ 駅前でちょっとした撮影が行われていて 演出用 雪の代替の泡が風にのってここまで飛んできたらしい。
<おお 雪?だ!>
<シャボン玉っぽいよ?>
俺らはそれが何なのか、よく分かっておらず。。 ホンモノと違い融けない雪は 服や帽子 髪に残り。
<カズミー。お前 帽子に積もってんぞー> 俺は状況として普段あり得ない展開に悪フザケな気分で。
<え〜ヤダぁ、何これ〜 溶けな−い@>
<おおやっぱ 泡だぞ。これ。>
俺らは互いに このシミになりうそうな厄介な雪に文句を言いながら 泡の中を 二人ハシャいでいた。そこから離れるでもなく、二人でハシャいでいた。
このトキ カズミはどうかは知らないが。。
。。。俺は 偶然にも一緒に見れた去年の初雪のことを思い出していた、
((あ!雪!))
((マジで?!))
それは ほんの数秒で空一面に白と黒のコントラストを見事に作り上げ。。 大粒の雪の中。。両手を広げて空を見上げるカズミは 子供のようで、、パーカーに積もる雪を気にもしないでいたのが印象的だったんだ。 俺の目の中に飛び込む雪は 笑顔か雪か視点を迷わせてくれて まだ長かった髪が雫で濡れていたのはよく覚えている。 夜の闇に消えてなくなりそうだったのは俺の方だったかもしれないな。 俺はふり続ける雪ですっかりカラダは冷えちまってさ。
音も無くふり続ける雪の色を、瞼に。 白くて柔らかい宝石のプレゼントを キミの手に。、な?
・・・そうそう泡雪のオカゲで あのトキ カズミが何を言おうとしたかはやっぱり分からないままだったのはココロ残りでもありつつ。。
<おーベチャってんぞー!んだよ!紙ふぶきにしとけっつの!>
<ダメだよー紙ふぶきじゃさ?。。。積もると融けるが選べないじゃん?>
そう言ってカズミはまた得意気な顔をしたので、俺はワザと不機嫌な顔でアタマを叩いてやったら。。優しいね?って微笑み返されたんだ。
((どうすれば人恋しさを すてられるのですか 同じ夢も心も 半分づつで 忘れてしまえる程 ねぇ きみ ぼくは強くなれないよ。。。))
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