TAKAの日記
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2006/12/23(土) クリスマスケーキ 前編。
私のずっと小さい頃の記憶。。パパとママと3人での
クリスマスパーティ、。紙のワッカを天井に張ってテーブルには
ママの手料理がいっぱいあった。銀紙に包まったチキン、
オレンジジュース、チーズのタルト、そして。、、顔ぐらいもあるクリスマスケーキ。。溶けかかったmerry Xmasと書かれたチョコレートの
デコレーションを一番にほおばると、パパに笑われたっけ。

<みぃー、ホッペがチョコだらけだぞ。ほらほらフォーク使いなさい、。。ケーキを食べながら泣いてるコはいないぞ?>

あれ?これ聞くの今日2回目だ?

暖かい部屋と暖かい家族の記憶。。

幼馴染のヒー君がサンタクロースなんかいないって言い出して
私は泣きながら いるもんって言い張って。半ベソでママに
お迎えにきてもらって。その年のクリスマスケーキは夏に食べた誕生日ケーキよりずっとずっと美味しかったなぁ。。

内田美憂 24歳OL みぃって呼ばれてる。
で、この隣を歩いてるのが上原茂樹 シゲちゃん、27歳3コ上、一応 彼氏。大学からだから付き合って3年になる。毎年段取りの良いシゲちゃんは今年も ホテルディナーなど予約してくれて 今 ロビーを過ぎたところ。。

クリスマスカラーのハンカチを胸につけたボーイに奥へ通されると 私は席に座り 着ていたコートをボーイに手渡した。

<お飲みものは?>

<んー、モスカートある?>

<かしこまりました。。>

シゲちゃんのこういう手馴れたところは嫌いじゃないんだけど
時々 窮屈にもなる、。恋人達の夜かぁ。聖夜、、清らか、、
か?

<みぃ 何食べる?> メニューを私に見えるようにしながら
シゲちゃんは足を組みなおし 煙草を取り出す。

<ん?あぁ お任せするよぉ> さすがに窓ガラスから見える夜景は綺麗でココって幾らするんだろう?なんてロマンチックじゃないことを考えてた。

しばらくしてボーイに料理を注文をし 用意されたアペリティーをグラスに注いだ。金色の泡立ちをした細長いグラスを手に。

<それでは。クリスマスに乾杯ー>

<はい カンパーイ、。>

コチンとガラス同士がぶつかる音がしてそれを一口飲みノドを潤す。

<みぃ?オマエ 疲れてる?>

<ええ そんなことないよー、。それよりココ 高いんじゃないの?>

<いいって、やっぱりね〜こうでなきゃって、思わない?>

<全っ然!思わない!☆>  ようやく笑顔で話しができた。

シゲちゃんは大学のセンパイで。当時からコジャれてて女のコに人気もあって優しくて。告白は私からだった、
今は商社に勤めてる、バリバリシゴトの虫さんしてるみたいで、、今もとても優しい彼氏、。私には勿体ないぐらいかも。

<シゲちゃんこそ 最近は?忙しい?>

<年末だしなぁ。仕方ないよ。年明けは南国でのんびりしてーな>

<南国って、、地元の九州じゃん!>

<ははっ、、今年は一緒にいけるのか?どうする?>

うっ。シゲちゃんの目の奥がマジだ。

<え〜疲れそうだしね〜気ィつかうもん。。>

<いんだよ。客人なんだから。行くならチケット予約しとくぞ?>

シゲちゃんの実家行きもいいけど 2 3 4、、私の里帰りもしてたらそれだけで お休み終わっちゃう、、というか。
シゲちゃんの狙いもミエミエでなんとなく抵抗もあった、っていうほどの抵抗でもないんだけどね。来年は25歳。。う〜ん。。

<また連絡するよー。多分 同窓会とかあるし♪>

<女4人で?サビしい正月だなぁ> シゲちゃんはそうチャカして豪快に笑う。

<あ 私 化粧直し。。>会話を笑って流し、席を立った。

えーと、、トイレは、、と。。こういう場所は隠れた隅に設置されてる場合が多いのでよく迷う、

丁度さっきのボーイさんがいるので聞いてみよう。

<あのぉ トイレは。。>と言いかけると。

<あちらですよ、お客サマ、、ってだな。そろそろ気がつけよ!
 俺!ヒイロ!>

<え?ヒー、、ヒー君?!>

<んだよ。やっぱ気付いてなかったのかよ!仕事中だから仕方ねーか。。>

ホントだ よく見ればヒー君だ、地元から出てきた幼馴染、、
会うのは2年ぶりぐらいかな。普段のカジュアルなイメージから
はこんなスーツ?は想像できないし@

<久しぶっり〜!えーこのホテルだったんだぁ!>
大声にならないよう気をつけた。。つもり。

<はいはい そですよ。んでアレが彼氏?☆ 俺入ってきたトキからチェッキってたもんね〜 かっこいいじゃん?>

なんだがコッチでてきたからの私生活を覗かれたようで恥ずかしい感じがした。

<クリスマスにディナーかぁ。一流商社マン?あ 貿易関係って匂いが。、、くんくん>

<どんな匂いよ!>思わず店内ってことを忘れて吹き出してしまった。 

<ま 楽しい夜にしてくださいな☆ お客様♪>
そう言うとヒー君はわざとらしい かしこまった会釈をした。

<ってかアンタは シングルベルですかぁ??>

<はーい 死語言わな〜いぃ ほれ戻れ、>

紳士なボーイ姿と不釣合いな豊な表情で ヒー君は優しそうな笑顔を振りまき 厨房へと戻っていった、
小さい頃の雰囲気とあまり変わってなくて 2年前に会ったトキも同じことを思った気がする、たまに出てくる、ホっとする存在。
給食のミルメークみたい@@ 我ながら変な例え。。


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