|
2006/08/23(水)
夏休み 後編。
|
|
|
補習を終えて、俺らは解放される。去年 俺らが掃除したプールでは水泳部が練習していた。 俺はカズミとの待ち合わせのため ガッコから近くのコンビニ の中にいた。このまま カズミと祭りに行こうとしていた。
(うーん カズミどーゆーつもりだ?) 雑誌をペラペラめくり ふと考える。
視界にキャップ姿のカズミが入る、すぐに俺はここだと手でアピールして コンビニを出る、夏の暑さはまだまだ続きそうだ。
<お待たせ〜♪、、、ッ君 あれ?カズヤは?>
<ん、デートは別でだってさ。>
カズミがカズヤを呼び捨てにすんのは まぁフツーっちゃフツーだがそのキョリ感に少しシットする。チッ なんて ちいせー器だ俺。
<ふ〜ん そうかぁ。。カノジョ見たかったのに〜残念〜>
カズミはカズヤのことを知ってたみたいだった。
<んじゃ 行こっかぁ☆>カズミがキャップのツバを直して 俺の腕をとる。タンクトップにアクセ。夏っぽい服装に少し照れる。
<。。。>
<ん?ねぇねぇ ガキ祭りってさ。何時まで?>
<あー 8時っぐらいじゃね?>俺がワザとぶっきらぼうに答えた。
<ふ〜ん そっかー。ちょっと家戻っていい?15分で来るから。>
<、、、いーけど、、?なんで?>
<ナイショー♪☆>
相変わらず上機嫌なコだ、そんなのもカノジョの魅力なんだがトキドキ オンナってのはマジに理解できない。
<んじゃゴメン アトでねー!>
カズミはそう言い残し コンビニをあとにする。全くなんだぁ? 俺はタバコを取り出そうそとして制服のままだということを思い出す。時刻は夕方4時過ぎ。
プルルー やけに無機質に聴こえるケイタイ着信音が鳴る。
<。、、、ッッ君?あのねー マチ 駅前に6時でもいい? 着替えておいでよ?>
。。。。ほんとオンナって わからねー。
、、、、駅前 6時。俺はTシャツに短パンにスニーカー おお。 短パンで出歩くと蚊に食われっかぁ?カズミを待つとこにした。
<お待たせ〜〜☆> 後ろから威勢のイイ聞きなれた声が聞こえた。
(おっせぇよぉ。。)と思って振り向いてみると。。赤い浴衣。
髪はショートで茶色なのが今風過ぎて 少しジョウチョがない。とは本人にゃ言えんな。
<あら?浴衣、いいじゃん?>カズミの浴衣を見るのは7月の七夕以来だ、今年はこれが見納めかぁ。
<そいでね〜?ハイ コレ!>
カズミはなにやら 小さな紙袋を俺に手渡す。
<ん?>俺をそれを開けると。。ピアス。。 つながった2つのピアス、。指輪のように光る石がついていた。
<あのねー ナンカ スペシャルなもの持ちたくて〜☆>
<、、おお いいね さんきゅ!>内心はこの数100倍嬉しかった。 2つのピアスは俺にはスペシャルで特別だ。
<んじゃ1つは私ね〜>片方をカズミが手にする。
俺はピアスの穴ないしチェーンでも通すことにしよう。。
。。。
<でさ。ナンデ カズヤを誘ったの?>俺はようやく翳った残り陽、、駅前のアーケード下をカズミと歩きながら聞いてみた。
<ああ?あれね?ベツにー。なんかゲンキなかったから>
<カズヤが?>
<んにゃ タツヤが♪> ??
。。。。こうやって呼び名ひとつで感じるキョリや その変化は アトで忘れていしまうだろうけど、、この今日のカズミはきっと俺は忘れないだろう。歩くにしたがって祭囃子が近ずいてきる。、 夏の終わりにゃ少し 早いが 祭りはこのマチ生まれのガキ達には区切りだ、そろそろ宿題やらなきゃなっていう感じな?
アトでカズミに聞いた話では カズヤにカノジョができて一番喜んだのはカズミであり そのカノジョにも俺の存在もまとめて トモダチになろうとしたらしい。
。、。、そんな発想が実にカズミらしい。
そしてこのピアスもな。
<タッ君?♪ あのね。ピアスは半分コだからぁ。。1000円ね☆>
カズミが手を出す。
。。。オンナってほんと分からねー。。。
いつつけたのかカズミの左耳で指輪みてーなピアスが光っていた。。まだまだ熱い夏 夏休みモナカ。
|
|
|