TAKAの日記
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2006/09/18(月) CALLING 後編。
。。。どのぐらい時間が経っただろう。自分のベッドでヘッドフォンをしたまま目を覚ました。時計をみると夕方5時過ぎ。

そうかリリック完成させてフロウを固めてるウチに眠くなって。
。。携帯が着信アリになっていた。
メッセージを再生する。
(もしもしアユミです◎ 。。また電話します)
カズミの友達のアユミだ。小学校からの付き合い。。いや幼稚園からか。ともかく大した腐れ縁だ。数少ないオンナ友達と言っていい。カズヤに言わせるとかなり可愛いらしいが? 俺にゃ全く。
だってガキの頃やった肝試しの頃から知ってんだぜ?そんなもんだろ?

(ったく どいつもコイツも。暇なヤツらなこった。)

メンドクサイながら仕方なくコールバックしたのは アユミなら何か知ってるかもと思ったからだ。少しカズミの事が気になる。いや かなり。。
あれから何も進んじゃいない。いつもならトコトン納得いくまでトークで解決ってのが王道だが。今回はそうもいかないらしい。

何か肌で感じるものもあった。

勢い余ったデカイ声が携帯に響く。
「もしもし?タツヤ?!あんた どうなってのよ!カズミは?会った?」
アユミはいつもタメにしちゃ面倒見よい姉貴って感じだ。

「とにかく!カズミに連絡しなよ!待ってんだから。」
? マジか?いや連絡も何も。電話切ったきり何も進んでないんスけど。。

「あー?オマエ今日 カズミに会った?」
俺的にもカズミが気になっていた。何しろ言いっ放しのまま返答もない。

「会ったけど。。」

「けど?」

「カズヤから聞いてぇー心配してたんだけど。。ピアスしてんだよね。」

「あん?」
カズミとカズヤは完全な幼馴染みである。そういったやりとりがあっても不思議はない。ピアスの事も。

「。。なんとかしなよ!タツヤ。」

バカタレ!打つ手あるなら打ってらあ!
いや。一体俺はどうしたいんだろう? カズミはどう思ってるのだろう。。

「あー わかったよ。。」俺は生返事でその場を凌ぐことにした。

(ん? メール)

「んじゃね!しっかりしなよ!」アユミがなんでココまで肩入れしてんだ? 俺は電話を切ろうとして。。

「あーアユミ−。。なんかキマったかも?ありがとな。」

「なにソレ〜!」

「いんだよ!じゃな!」俺は強引に電話を終わらせた。それ以上に気になる事ができたからだ。

。。。届いたメールの添付ファイルを開くと月の画像が貼り付けてあった。。メッセージには「☆☆☆」と。。。。。カズミから、、。
いや 月だろ?三ツ星て意味わからん。

それでも画像と空に浮ぶ月を比べると なんともチープだったけど画面の左隅に写すセンスも 見慣れた色合いの画面もとても彼女を思い出させて。少しセツナクさせる。

相変わらずブラッドアイドピースがどこかで鳴ってやがるし、、

瞬間 返信しようとも思ったけど 気の利いたことも思いつかなかったし応えれるほどの文才もなく、、俺は携帯を閉じた。 カズミの顔を思い出す 。そう。ホンの昨日程度のコトなのに
もう何年も経ったかのように思い返していた。
泣き顔も笑顔も甘えた口ぶりも。。映像は薄く やがて溶けていく、。 

首にかけたままのヘッドファンに汗がたまる。俺は窓を開け
ガッコの卒業生であるセンパイのバンドのCDの曲を思い出した。そんなの確かあったよなぁ?


。。デスクに無造作に置かれた大学ノート。開いたままのページに新曲のタイトルを仮でつけてあったんだけど。

「月とピアス」

。。山崎マサヨシの映画タイトルみたいでオカシーだろ?

この曲は後に今はまだ名もないヒップホップチームの初期代表曲となる。
あとの二人にタイトルを披露したトキ。「キャベツ?」
ウメの予想どーりのツッコミに ユウスケの笑顔が心地良かった。
俺が暴走気味にリリックを書き散らしたおかげでウメはかなり苦労したらしい。。

俺ら3人のデビューライブまであと2週間。こうやってふざけあえる仲間がいることに 音楽の意味を見出したのもこの頃だ。



何気なく開けた窓から 暗がりの雲を眺めた
夏の夕暮れ 心地よい風が励ました
やがて来る星座の隙間から やさしさが降ればいいね
夏の涼風が セミの声遠ざけた
手繰り寄せたい 近い未来よりも 誰よりも。。

同じ街 今もいる 同じ温度 感じられない

CALLING


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